日経平均は130.06円高の14126.87円と前日は届かなかった14100円台に乗せて始まる。午前9時10分すぎには14200円を突破し9時31分には14277円まで上昇した。10時台前半まで14200円台前半の値動きが続くが10時50分すぎに一時14300円にタッチ。11時に中国の1~3月期の国内総生産(GDP)が発表され、10~12月期の7.7%増に対し7.4%増と2四半期連続で鈍化したが市場予測の7.3%は上回ったため上海、香港市場は上昇幅をひろげ、日経平均も14300円台を突破して11時3分に14334円まで上昇した。中国の3月の小売売上高は市場予測を0.3ポイント上回る12.2%増、工業生産高は市場予測を0.2ポイント下回る8.8%増で、中国経済指標の関所を無難に通過。11時台は14300円をはさんだ小動きになり前引は14313円だった。
後場は高値を更新して再開。午後0時38分に14381円まで上昇した後は14300円台半ば。2時前から14400円に何度も迫り、2時57分に14400円にタッチ。勢いは最後まで衰えず終値は420.87円高の14417.68円で大幅続伸した。日中値幅は295円。TOPIXも+30.46の1166.55で続伸した。売買高は20億株、売買代金は1兆9247億円だった。
全セクターがプラスで、上位はその他金融、鉱業、パルプ・紙、情報・通信、証券、不動産など。下位は空運、水産・農林、食料品、ゴム製品、その他製品、倉庫などだった。
16日のNYダウは高値引けの162ドル高で3日続伸。NASDAQも52ポイント上昇。前日に決算を発表したヤフーは6.3%の大幅上昇で、同じくインテルも上昇。ハイテク関連が連れ高してバンカメの赤字決算の影響をマスクした。イエレンFRB議長が講演で超低金利の長期化をほのめかしたのも株価上昇を後押しした。グーグルの決算は市場予測を下回り、IBMも8四半期連続減収でどちらも時間外で下落。17日朝方の為替レートは102円台前半、ユーロ円は141円台前半で、前日から円安が進行した。
日経平均は21.73円安の14395.95円と反落スタート。グーグルとIBMの下げを織り込むためでソフトバンクも利食い売りから入る。それでもプラスにタッチするといったん凹んだ後、9時30分頃から大きく上昇して9時45分に14500.66円をつけるが、14521円の25日移動平均線は抜けられない。ソフトバンクもプラスに切り返していた。買われた材料は英国のエコノミスト誌主催で東京で開かれた「ジャパンサミット」に安倍首相が出席し、基調講演で「国家戦略特区で岩盤規制に改革のメスを入れる」と述べたことだったが、その程度では長続きしなかった。
上海も香港もプラスで始まったが、10時30分を過ぎると日経平均はマイナス圏まで急落してしまう。ソフトバンクもマイナスに。その原因は黒田日銀総裁で、支店長会議で「駆け込み需要の反動の影響を受けつつも基調的には緩やかな回復を続けていく」と述べたという速報が入った。「(物価安定目標2%の)上下双方向のリスクを点検し必要な調整を行う」と付け加えようと、マーケットは「現状認識がおかしい」と容赦なく売り浴びせ。11時台はさらに一段安で11時14分に14351円の安値をつけ、前引は14365円だった。
後場は下げ幅を圧縮して始まるがプラスには浮上できず、午後1時までに最安値圏まで落ち込む。それでも1時台は14400円台を回復し1時30分すぎにプラスに浮上。しかしその後は2時に発表された3月の消費動向調査の消費者態度指数が-1.0ポイントの37.5で4ヵ月連続で下落すると一時マイナスにタッチするなどなかなか安定しない。最後まで小幅ながらプラスは維持していたが、終値は0.15円(15銭)安の14417.53円で3日ぶりの反落。日中値幅は149円だった。前日大幅高の主力銘柄の利益確定売りと要人発言に対する神経質な反応が目立っていた。TOPIXは+0.04の1166.59で3日続伸。売買高は19億株、売買代金は1兆7980億円だった。
プラス上位は繊維、海運、倉庫、電気・ガス、その他製造、空運など。マイナス下位は金属製品、ゴム製品、保険、輸送用機器、不動産、銀行などだった。