【今週の振返り】円高基調でも365円高で3週間ぶり上昇の週

2014年05月24日 20:11

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ドル円がずっと101円台でも日経平均が14500円台に届いたのは、需給など地合いが好転したおかげ

 後場は一段高で再開した直後に14300円にタッチ。「かんぽ生命が日本株の保有を3000~3500億円規模に拡大」というロイター電で円安がさらに進行しユーロ円が139円台に乗せると日経平均の上昇幅は300円を超え、午後1時4分に14300円にタッチする。しばらく小動きした後、1時54分に14369円まで上昇。2時台は少し下げてもすぐ戻す動きを繰り返す。その間も円安が進行した。終盤も14300円台前半で安定し、終値は295.62円高の14337.79円で大幅反発。日中値幅は222円。TOPIXも+19.29の1169.34で大幅反発。売買高は23億株だったが、売買代金は1兆9851億円で2兆円に届かなかった。

 値上がりセクター上位は証券、保険、パルプ・紙、その他金融、輸送用機器、鉄鋼など。下位は空運、陸運、繊維、水産・農林など。値下がりセクターは鉱業と電気・ガス。

 3連休前の22日のNYダウは10ドル高。朝は安く始まったが午後はずっと小幅高水準を維持した。NASDAQは22ポイント高。マークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)など生産指標が良く、市場予測を下回った4月の中古住宅販売件数、新規失業保険申請件数を補った。2~4月期決算で黒字転換を果たしたベスト・バイは3.4%上昇。ITやバイオなどのモメンタム銘柄は活発に買い戻され、クラウド関連のセールスフォース・ドットコムは6.1%上昇した。23日朝方の為替レートはドル円101円台後半、ユーロ円139円台近辺で前日比でユーロは高くなった。

 日経平均は73.31円高の14411.10円と続伸し14400円台に乗せて始まった。14400円を割り込まずに10時19分に14496円まで上昇し14500円に迫る。上海、香港をはじめアジア市場も全面高。おおむね14450~14480円の値幅で小動きして前引は14473円だった。

 後場はいきなり14500円台に乗せて再開し午後0時38分に14528円の高値をつけるが、その後は14500円を軸に上下30円程度の値幅の小動きが延々と続く。それでも2時台には為替が徐々に円高方向に振れ、日経平均もジリジリ値を下げる。利益確定売りの金曜日で終盤14400円台後半で少し上下動。終値は124.38円高の14462.17円と続伸し、3勝2敗、前週末16日の終値から365.58円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は124円で前日よりも圧縮。TOPIXは+11.10の1180.44で続伸。売買高は20億株で2日連続で20億株を超えたが売買代金は1兆8527億円だった。

 値上がり上位は鉱業、不動産、ゴム製品、機械、保険、石油・石炭など。下位は化学工業、倉庫、陸運など。値下がり業種は空運、パルプ・紙、水産・農林だった。(編集担当:寺尾淳)