【日経平均】後場に利益確定売りが入って34円高どまり

2014年05月27日 20:23

 紳士服チェーンのAOKIHD<8214>は3~5年で1株当たり利益を4割増の180円まで引き上げるという中期目標を打ち出して11円高。ダイドードリンコ<2590>は前日に2~4月期決算を発表し、営業利益14%増を好感されて10円高。イオン<8267>の岡田元也社長がダイエー<8263>店舗の一体再編を表明し、ダイエーは13円高で値上がり率16位、イオンは1円安。ダイエーは首都圏スーパー統合構想から外れている。

 テンプHD<2181>はゴールドマンサックスが目標株価を引き上げコンビクションリストに新規採用され35円高で年初来高値更新。楽天<4755>はエネットと提携して、7月から節電すると楽天ポイントがつくサービスを開始すると発表し21円高。DeNA<2432>はダジャレではなくDNAを個人向けに簡易解析するサービスに参入すると発表し1円高。生活習慣病など疾病の予防に役立てることができるという。

 リンクアンドモチベーション<2170>は新株の発行などで約25億円を調達し、各四半期の配当を0.9円から1.1円に増額修正すると発表したが希薄化懸念で10円安。年初来安値を更新し値下がり率6位だった。バイオ関連銘柄のリプロセル<4978>は今期の営業損益を2500万円の赤字から2.9億円の赤字に大幅下方修正したが、英米のバイオ企業を子会社化するという発表を好感されてストップ高の150円高。イマジカロボットHD<6879>は、4月にリリースしたスマホ向けネイティブゲームアプリ「マジックガンナー」への期待があり、前日の決算説明会も好感を持たれた模様で62円高で値上がり率1位。同4位には61円高のリブセンス<6054>、同6位には205円高のモバイルクリエイト<3669>が入っていた。

 この日の主役はユニチカ<3103>。同じ株価2ケタ銘柄のランド<8918>やキムラタン<8107>やエス・サイエンス<5721>とともにこのごろ頻繁にランキング入りし、個人投資家の「マネーゲームのおもちゃ」にされていた観があったが、前日に特別損失約440億円計上による約160億円の債務超過を公表。東証の規定では1年以内に債務超過が解消されないと上場廃止になるが、減資した後、主要取引銀行に優先株による第三者割当増資を行って375億円を調達し、構造改革を行って上場維持と生き残りを図る方針。経営トップは交代する。希薄化懸念もあり売買高3位と売り浴びせられ11円安で年初来安値を更新し値下がり率1位だった。この日の値下がり率ランキングは2位が10円安の石原産業<4028>、3位が1円安のランド、4位がエスサイエンスで、1~4位を株価2ケタ銘柄が占めるという現象が起きていた。11位にはナイガイ<8013>も入っている。ユニチカはバレーボールの名選手を輩出した名門企業だけに、どこかに買収されて名前が消えるのを惜しむ声もありそうだ。
(編集担当:寺尾淳)