【今週の振返り】青空を飛ぶ孤高の鳥のように444円上昇した週

2014年06月07日 17:05

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移動平均線も日足一目均衡表も、さまよい続けた迷宮もみな下に見て、追い風を味方にひとり大空をゆく

 後場は午後0時台のうちにマイナス圏に沈む。1時13分に15020円まで下落するものの15000円の大台は維持。1時台は15030円前後の水準で小動きが続いた。ソフトバンクが株価をプラスに戻すと日経平均も2時台後半にはプラスに浮上した。しかし11連騰がかかるTOPIXはなおもマイナス。騰落は最後までわからなかったが、日経平均終値は11.41円高の15079.37円で4日続伸。海外の重要イベントを控え上値は追いきれず。日中値幅は125円だった。TOPIXは結局プラスに浮上できず-1.20の1232.75で連騰は10でストップし、11日ぶりに反落した。売買高は20億株、売買代金は1兆8664億円だった。

 上昇業種上位は空運、精密機器、鉄鋼、小売、金属製品、食料品など。下落業種下位は保険、水産・農林、その他金融、医薬品、不動産、陸運などだった。

 5日のNYダウは98ドル高で3日ぶりに史上最高値を更新。S&P500は連日の更新。NASDAQは44ポイント高だった。ECB(欧州中央銀行)理事会は、FRBの量的緩和にならうEU各国債の買い入れのような「非伝統的手法」ではなく利下げを選択。主要政策金利のリファイナンス金利は0.25%から過去最低の0.15%になり、中銀預金金利は-0.10%でECB史上初のマイナス金利。ドラギ総裁は「必要ならばさらなる措置を講じる」と強調して量的緩和の可能性も否定しなかった。為替市場ではユーロが発表直後138円台半ばまで下落したが一時的ですぐ戻す。ドル円はアメリカの長期金利が2.6%を割ってドル安。6日朝方の為替レートはドル円102円台前半、ユーロ円140円台近辺だった。

 日経平均は59.38円高の15138.75円で始まる。TOPIXもプラス。午前9時1分の15144円をピークに上昇幅を縮小し15100円をあっさり割り込み、プラス圏の15080~15110円のレンジで推移する。上値を追えず10時前にマイナスに沈む。香港はプラスでも上海はマイナスで始まった。その後、TOPIXは前場ずっとプラスだったが、日経平均は15000円の大台を手堅く維持してもプラスに浮上できないまま前引は15077円だった。

 後場は午後0時41分に15042円まで下落し、TOPIXも一時マイナスになるが、徐々に値を戻し1時台のうちにプラスに浮上。何度もマイナスに落ちながらおおむね前日終値比10円高以下の小幅高の水準を維持する。2時30分前に15100円にタッチする場面もあったが、終盤またマイナスまで下落して、やはり利益確定売りの金曜日。最後までプラスとマイナスを行ったり来たりし、2.13円安の15077.24円で5日ぶりに反落し4勝1敗、前週末5月30日終値から444.86円上昇して今週の取引を終えた。週間の騰落は3週連続のプラス。日中値幅は102円。健闘していたTOPIXは+1.82の1234.57と反発。売買高は21億株、売買代金は1兆8976億円だった。

 プラス業種の上位は海運、鉱業、鉄鋼、保険、機械、金属製品など。マイナス業種の下位は情報・通信、小売、陸運、電気・ガス、電気機器、医薬品などだった。(編集担当:寺尾淳)