【今週の振り返り】15000円を何度割っても結局20円上昇した週

2014年06月14日 20:19

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大台15000円の「水面」上に、浮いては沈み、沈んでは浮いて、ほぼ元に戻って週を締めくくった

 前週末6日のNYダウは88ドル高の高値引けで2日連続史上最高値更新。NASDAQは25ポイント高だった。5月の雇用統計の非農業部門就業者数は前月比21.7万人増で21.8万人の市場予測とほぼ同じで4ヵ月連続の20万人台。失業率は4月と同じ6.3%で市場予測の6.4%よりも良かった。4月の消費者信用残高は市場予測の150億ドル増を大きく上回る268億ドル増。9日朝方の為替レートはドル円が102円台半ば。ユーロ円が140円近辺で、円安に振れていた。

 日経平均始値は127.07円高の15204.31円で、4月3日のザラ場戻り高値の15164円を上回り15200円台に乗せて始まる。TOPIXは1240台に乗せてスタート。しかし15200円台は最初の数分だけで徐々に値を切り下げ、午前9時42分に15154円で底を打ち15160円近辺で小動き。TOPIXも9時台のうちに1240を割り込んだ。10時台は一段安で10時10分に15138円まで下げる。上海市場は続落で始まるが香港のハンセン指数はプラスでスタートした。日経平均は少し値を戻し、10時台後半以降は15160円前後の水準で推移する。前引は15156円だった。

 後場も主力銘柄の利益確定売りで上値を抑えられ伸び悩む展開。今週末には日銀会合とメジャーSQを控える。15150円前後から徐々に値を刻んで下げ午後1時14分に15116円で安値を更新するが15100円台は堅持し、その後は15120~15150円近辺でずっと小動きする。終盤は大引け直前に下落し、TOPIXは一時マイナスまで落ちる。日経平均終値は46.76円高の15124.00円と反発。3月11日以来の終値15100円台に乗せた。日中値幅は90円だった。TOPIXはかろうじてプラスの+0.21の1234.78で続伸。JPX日経400はマイナスで終了。売買高は17億株、売買代金は1兆5672億円と前週よりも商いが薄くなった。

 プラス上位は倉庫、空運、不動産、その他製品、海運、ゴム製品など。マイナス下位は鉄鋼、電気・ガス、パルプ・紙、銀行、精密機器、小売などだった。

 週明け9日のNYダウは小高く推移して18ドル高。3日連続で史上最高値を更新。NASDAQは14ポイント高。10日朝方の為替レートはドル円が102円台半ば、ユーロ円が139円台前半で、ユーロが安くなっていた。

 前日の午後3時に5月の「景気ウォッチャー調査(街角景気)」の結果が発表された。現状判断指数は4月から3.5ポイント改善して45.1。先行き判断指数は4月から3.5ポイント改善して53.8。日経平均は6.74円高の15130.74円で始まる。しばらく前日終値をはさんで上げ下げしたが、午前9時29分に15184円まで上昇する。TOPIXのほうが上昇幅が大きく1240を超える。ところが9時台後半は前日終値付近まで下げ、値を消した。

 そろそろ13日のメジャーSQの影響が出てきて日経平均がザラ場中に突如アップダウンしはじめる頃合い。10時台は為替の円高を伴ってマイナス圏に落ち、さらに急落。「日経平均先物の売り、国債先物の買いで円高になり、日経平均先物がさらに売り叩かれる」という悪循環パターンでアッと言う間に15100円を割り込み、10時25分に15070円まで下げる。TOPIXもマイナスに落ち、新興市場はもっとひどい下落ぶり。特に悪材料がなくても、高値圏の利益確定売りとメジャーSQ前の先物主導の「15000円の攻防」が重なると、こうも軟調になる。中国の経済指標への安心感で上海市場も香港市場もプラスで始まり、日経平均も下げ止まる。しかし11時すぎに一段安になり、11時24分には15044円まで下げ、前引は15058円だった。

 後場は前引水準でしばらく推移するが、午後1時8分に15010円まで下落する。TOPIXも崩れ1230を割り込んだ。2時を回ると再び下落局面が訪れ2時5分に15002円まで下げるがこの時は浮上。しかし2時31分についに大台割れした。2時34分に14966円まで下落。終盤15000円にタッチする時間帯もあったが終値は129.20円安の14994.80円と反落した。日中値幅は218円に拡大。TOPIXは-6.05の1228.73で3日ぶり反落。売買高は19億株、売買代金は1兆7289億円だった。