【日経平均】値頃感で後場一時15300円台に上昇し132円高

2014年07月14日 20:21

 前週末11日のNYダウは28ドル高、NASDAQ総合指数は19ポイント上昇。ポルトガルの金融不安はほぼ沈静化したが、4~6月期決算の本格化を前に週末の手控えムードで上値は抑えられた。前日決算を発表したウェルズ・ファーゴはほぼ市場予測通りでも0.6%下落。たばこ業界で大手レイノルズがロリラードへの買収交渉中と正式発表しレイノルズは0.8%下落、ロリラードは4.6%上昇。4~6月期の産油量が前年割れ見通しでシェブロンは1.4%下落。14日朝方の為替レートはドル円が101円台前半、ユーロ円が137円台後半で円高傾向が続いていた。

 11日のCME先物清算値は15175円。13日の滋賀県知事選で与党擁立候補が敗北し安倍内閣は黒星。FIFAワールドカップ・ブラジル大会は14日朝、ドイツ優勝で幕を閉じた。日経平均は35.14円高の15199.18円と反発して始まる。序盤はプラスながら15200円台に乗せたり下げたりするが値幅は約50円。円高、イエレンFRB議長の議会証言、アメリカ金融大手の決算発表などを待つ様子見もあり、前週に通期見通しの下方修正を発表したファーストリテイリング<9983>もジリ安。11日終値時点で15217円だった25日移動平均線付近であっさり抵抗を受けて上値を追えない。それでも午前10時台には徐々に振幅が収れんされ、15200円前後に落ち着く。10時30分に週明けの上海、香港市場が上昇で始まると日経平均も値を切り上げ、11時前には15220円にタッチするが25日線を完全に突破できず、前引けは15221円だった。

 後場は前引けとほぼ同じ水準で始まり、しばらく15220円前後の値動きが続いたが、午後1時を回るとテイクオフ。25日線、11日時点の5日移動平均の15275円をゴボウ抜きして15280円台に乗せ、一服後にさらに上昇して15300円を超えた。3月の鉱工業生産指数確報値は速報値の0.5%上昇を上回る0.7%上昇でポジティブ。日経平均の勢いは衰えず、2時を回ると15320円にもタッチする。その間、為替はわずかに円安方向に振れただけだった。日経平均は「値頃感」と日銀会合への思惑などで、債券売りとセットのリスクオンにより先物主導で上昇した。2時8分の15324円をピークに折り返してその後は15300円前後で小動きし、終値は132.78円高の15296.82円で6日ぶりに反発した。日中値幅は145円。TOPIXも+10.27の1265.46で大幅高。売買高は19億株、売買代金は1兆5457億円と薄商いの傾向が続いている。

 東証1部の値上がり銘柄は1361で全体の74%を占め、値下がり銘柄は358。33業種別騰落率はプラス27業種、マイナス6業種。上昇セクター上位は情報・通信、電気・ガス、ゴム製品、精密機器、ガラス・土石、卸売など。下落セクターは海運、その他金融、パルプ・紙、不動産、鉱業、食料品だった。

 日経平均採用225種は値上がり178銘柄、値下がり33銘柄。プラス寄与度1位はソフトバンク<9984>で+19円、2位はファナック<6954>で+6円。マイナス寄与度1位はファーストリテイリングで-3円、2位はアサヒGHD<2502>で-2円だった。

 三菱UFJ<8306>が現地法人に増資するなど3大メガバンクが中国事業を再拡大と報じられたが、みずほ<8411>は1円安、三菱UFJは1円高、三井住友FG<8316>は16円高と、それほど上昇せず。日経新聞が政府のNISA拡充策の概要が固まったと報じた。2016年に0~18歳の子ども名義の「子どもNISA」を創設し、「大人版」の非課税枠は年200~300万円に引き上げ非課税期間も段階的に延長する内容。証券大手は野村HD<8604>は3円高で5日ぶりプラスになり、大和証券G<8601>は6円高、松井証券<8628>は7円高だった。ノンバンクはアイフル<8515>が9円安、オリックス<8591>が24円安で6日続落と悪かった。

 2020年に女性の管理職登用を3倍にするトヨタ<7203>は6日ぶりに反発し40円高、ホンダ<7267>は42円高、日産<7201>は11円高と自動車大手は株価を回復させた。電機大手はソニー<6758>は7円高、東芝<6502>は4円高、シャープ<6753>はアップルが資金を出した亀山第1工場のiPhone用中・小型液晶パネル製造設備を買収する交渉に入ったと報じられ4円高。三菱電機<6503>は「防衛装備移転三原則」のもと、14日から開催の英国の航空ショーに出展し戦闘機用高性能レーダー装置の輸出に乗り出すと報じられ22円高。レーダーは昔から日本お得意の技術。パナソニック<6752>は10円高。NEC<6701>は12円高で年初来高値を更新し売買高9位だった。

 宮越HD<6620>はストップ高比例配分の80円高で年初来高値を更新し値上がり率3位。ミネベア<6479>は東南アジアで液晶パネル用のバックライトの分業体制を構築すると報じられ26円高。マブチモーター<6594>はみずほ証券が新規に買い推奨を出し260円高で年初来高値更新。北陸電気工業<6989>は34円高で年初来高値を更新し値上がり率5位、売買高11位だった。

 NTT<9432>は売買代金10位と買われ173円高で年初来高値更新。KDDI<9433>は50億円のファンドを新設し、セブン&アイHD<3382>、三井物産<8031>など13社で起業支援事業を始めると報じられ85円高。それぞれ得意分野の知見を持ち寄ってベンチャーを育成するという。

 山下医科器械<3022>は2015年5月期通期の営業利益が73%減の大幅減益見通しで、期末一括配当を前期比36円減の20円とする計画も出て149円安で値下がり率1位。ツガミ<6101>は中国、台湾向けのスマホ部品加工用の工作機械の受注が好調で4~6月期の営業利益が4.8倍に急回復する業績観測記事が出て23円高。総合超硬工具メーカーのダイジェット工業<6138>は後場ストップ高で50円高で年初来高値を更新し値上がり率1位。レアメタルのタングステンの代わりにチタンを使う金型の量産化に成功した。