【日経平均】日銀金融政策現状維持で4日ぶり52円下落

2014年09月04日 20:13

 サスペンションのニッパツ<5991>は米ドル建てCB(転換社債型新株予約権付社債)を発行して1億ドルを調達するエクイティファイナンスを嫌気され24円安。日本ガイシ<5333>は、半導体パッケージ大手で新日鐵住金<5401>の子会社、日鉄住金エレクトロデバイスを買収と報じられ4円高。名古屋製鉄所の事故が尾を引き新日鐵住金は3.7円安。三井ハイテック<6966>は2~7月期中間決算で純利益が22%減になり37円安。銀行、流通向けシステム開発のキューブシステム<2335>は、1株を2株にする株式分割実施を好感され一時ストップ高の196円高で年初来高値を更新し値上がり率2位。

 今週初めまで華々しかった建設セクターは業種別騰落率最下位に沈んだが、ナカノフドー建設<1827>が29円高で年初来高値を更新し値上がり率9位、不動テトラ<1813>が売買高6位、売買代金15位に入り1円高で年初来高値更新と健闘していた。前週派手に買われた日本エンタープライス<4829>は76円安で値下がり率1位、日本コンベヤ<6375>は25円安で同2位。「モテ期」も秋風とともに去っていくのか?

 住友金属鉱山<5713>はシティGが目標株価を引き上げ売買代金12位に入り71円高。ニッケル市況が軟調でも技術力でそれに対抗できると評価されていた。JT<2914>は売買代金13位に入り51.5円高と堅調。

 名古屋・栄のデパート丸栄<8245>は20円高で値上がり率3位。調剤薬局の24時間営業に乗り出すと報じられクオール<3034>は1円安、ウエルシアHD<3141>は27円高。薬剤師を常駐させる必要がありコスト面では厳しいはず。ハイデイ日高<7611>の8月は暑くてもラーメンを責任もってたべるお客さんが多くて売上高は既存店ベース2.5%増、全店ベース8.3%増。客単価も客数も伸びて37円高で年初来高値更新。LCCならぬ「LCR(ローコストラーメン)」同業の幸楽苑<7554>は値動きなしだった。

 「訪日外国人」関連テーマの日本空港ビル<9706>は110円高で年初来高値更新。ゲーム・コンテンツ関連では、セガサミーHD<6460>は98円安で年初来安値を更新し値下がり率11位、売買代金も11位。カプコン<9697>は108円安で値下がり率5位だった。LINE関連銘柄でもあるエイチーム<3662>は70円高。パズルゲーム「ポンゴコンボ」がグーグルから「おすすめゲーム」に選ばれたことが材料。絶滅危惧種のオランウータンが南の島で冒険するお話。冒険もいいが子づくりに励んで少子化対策してほしい。

 東証2部指数は0.64%続落し、新興市場は日経ジャスダック平均が0.24%下落、東証マザーズ指数が1.32%下落と東証1部にお付き合いした。3Dマトリックス<7777>はシンガポールで吸収性局所止血材「PuraStat」の医療機器製品登録の承認を取得と発表し175円高。カジュアル衣料卸売のクリムゾン<2776>は2~7月中間期と1月期通期の損益見通しを下方修正し4円安。

 この日の主役は、東京の代々木公園が発生源の「デング熱関連銘柄」。2銘柄が新たに仲間入りした。大幸薬品<4574>は、「二酸化塩素ガス溶存液」で蚊を寄せつけない技術で自治医科大学と共同で特許を取得し77円高。グンゼ<3002>は、蚊が嫌がる匂い成分が入ったマイクロカプセルを生地に付着させたパジャマの開発に着手と報じられ6円高で年初来高値更新。先行した殺虫剤のフマキラー<4998>は7円安、アース製薬<4985>は30円安と利益確定売りに押されていた。蚊に刺されるのを防ぐこれら銘柄群は、もし日本でマラリアまで流行し始めたらそのまま「マラリア関連銘柄」に移行するが、そこまでいったら悪夢。ただ、住友化学<4005>の殺虫剤付き蚊帳「オリセットネット」のように、日本の技術はデング熱やマラリアで死者が出ている熱帯の国々では人の命を救って、世界から感謝されるはず。
(編集担当:寺尾淳)