【日経平均】ソフトバンクが半分支え36円高3日ぶり反発

2014年09月08日 20:17

 リコー<7752>、キヤノン<7751>、セイコーエプソン<6724>は量産型3Dプリンター事業に参入と報じられリコーは17.5円高、キヤノンは売買代金10位の1円高で年初来高値更新、セイコーエプソンは売買代金16位の150円高で年初来高値更新。旧来の3D関連はMUTOHHD<7999>は3円高、ソディック<6143>は113円安、ローランドDG<6789>は105円安とふるわず、このテーマも主役交代の気配。オリンパス<7733>はインドネシアの大学病院に消化器内視鏡の研修センター開設と報じられ25円高。日本人医師が内視鏡手術の高度な技術を現地の医師に教え、認定医制度も設ける。

 関西電力<8503>に続いて九州電力<9508>も38年間稼働している玄海原発1号機を廃炉にする方針と報じられ4円安。情報システム関連のシーイーシー<9692>は通期の営業利益見通しを21.5億円から27.8%増益の25億円に上方修正し一時ストップ高の117円高で年初来高値を更新して値上がり率2位。ポールトゥウインHD<3657>は2~7月中間期が2ケタ減益と悪く137円安で年初来安値を更新し値下がり率2位。ソフトクリエイトHD<3371>は年間配当を3円増配して20円とし47円高と買われた。

 建設セクターは売買が再び活発になり業種別騰落率3位。朝の4~6月期GDP改定値が下振れしたため、「安倍内閣が補正予算を編成して公共投資で景気刺激」という連想が働いた。SMBC日興証券がゼネコン大手の目標株価を揃って引き上げ、大成建設<1801>は14円高、大林組<1802>は15円高、清水建設<1803>は12円高、鹿島<1812>は13円高で年初来高値を更新した。売買高ランキングでは3位に売買代金4位の熊谷組<1861>、5位に三井住友建設<1821>、6位に飛島建設<1805>、8位に若築建設<1888>、11位に売買代金も11位の鉄建<1815>、14位に不動テトラ<1813>が入った。値上がり率ランキングでは3位に23円高で年初来高値更新の若築建設、7位に20円高で年初来高値更新の飛島建設、13位に12円高の淺沼組<1852>、16位に9円高で年初来高値更新の佐田建設<1826>が入った。建設コンサルタントのウエスコHD<6091>は7月期通期の営業利益見通しを8.7億円から9.45億円に上方修正。期末配当予想を6円から7円に引き上げ26円高で年初来高値を更新していた。

 名古屋製鉄所の操業を本格再開した新日鐵住金<5401>は2.3円高と反発。売買高7位。神戸製鋼<5406>は6円高。売買高4位。日本触媒<4114>は紙おむつ用吸収材を3割増産すると報じられ22円高。日東製網<3524>の5~7月期は大幅な営業増益で最終損益が黒字に転換し3円高。医学生物学研究所<4557>は、デング熱ウイルスの増殖抑制効果があるデング熱ウイルス抗体の開発に成功と報じられストップ高比例配分の100円高。武田薬品<4502>もデング熱を予防するワクチンの最終段階の臨床試験を2015年度中に始める計画と報じられ36.5円高で4日ぶりに反発した。欧米や感染者が多い熱帯地域から実用化する。日本は想定外だったはずだがともに関連銘柄に仲間入り。

 イオン<8267>はフランスの冷凍食品専門店最大手のピカールと提携し、首都圏のスーパー約10店でピカールのPB商品の専門売場を設け「おうちでフレンチ」の高級志向に応えるが4円安で年初来安値更新。ワインよりも日本酒党の女性に人気の居酒屋のきちり<3082>は発行済株式数1.47%相当の15万株、1億円を上限に自社株買いを行うと発表し17円高。日本駐車場開発<2353>は7月期通期の営業利益が過去最高の15.5%増の23.34億円と発表して3円高だった。

 楽天<4755>はネット通販関連のイーベイツの買収で最終調整に入ったと報じられたが売買代金9位ながら55円安で値下がり率11位。買収額が1000億円超と負担が大きく、日経平均新規採用が見送りになったことも効いていた。資産管理アプリを手がけるマネーフォワードと業務提携し8日に個人向け資産管理サービスを始めたヤフー<4689>は3円高。複数の金融機関で保有する資産を一元管理できスマホでも確認できるという。

 日経新聞社が日経平均の今年の定期見直しは入れ替え見送りと発表した。除外の最有力候補で首がつながった平和不動産<8803>は70円高。その交代要員だったNTT都市開発<8933>は15円安。採用候補最右翼だったヤマハ発動機<7272>は51円安だったが、12月に東京エレクトロン<8035>の上場廃止に伴う臨時の入れ替えが行われれば業種的にみて最有力候補だろう。

 東証2部指数は0.14%上昇。新興市場は日経ジャスダック平均0.15%上昇、東証マザーズ指数1.54%の大幅上昇。そーせいG<4565>は770円高で年初来高値更新。ミクシィ<2121>は140円安だった。

 この日の話題は全米オープンで決勝に進出したテニスの錦織圭選手で、4大トーナメントで初めての日本人ファイナリスト。所属する日清食品HD<2897>は30円高、ウェアスポンサーのファーストリテイリングは75円安だったが、本人は「ウイルソン」のラケットを使い契約していないがヨネックス<7906>はテニスブーム再燃に期待してストップ高比例配分の150円高で年初来高値更新。テニス用品もあるグローブライド<7990>も7円高だった。全米オープンテニスを独占生中継するWOWOW<4839>は視聴申込が殺到し310円高で年初来高値を更新し値上がり率14位だった。決勝戦は日本時間で9日朝。ここまできたら優勝して日本国民を狂喜させて、日経平均の「鬼門」SQ週の火曜日、水曜日の株価を下落させる「鬼」を退散させてほしいところ。(編集担当:寺尾淳)