パイオニアのAV機器事業、オンキヨーと統合

2014年09月15日 10:32

 6月に、業績不振からAV機器事業の子会社であるパイオニアホームエレクトロニクスの株式を、オンキヨー<6628>と中国の投資ファンドに売却するとの発表を行っていたパイオニア<6773>だが、その後、事業運営を巡る意見の相違から中国の投資ファンドが協議から外れる形となった。そして12日、パイオニアはパイオニアホームエレクトロニクスとオンキヨーが経営統合することで合意したとの発表を行った。

 パイオニアの発表によれば、経営統合の最終的な契約は10月末までに結ばれる予定で、それまでに詳細をつめるとしている。そして15年3月に経営統合が完了される予定だ。またパイオニアは経営統合に伴いオンキヨーの株式14.95%取得し、第3位の株主となるとのこと。株式取得のための金額やパイオニアホームエレクトロニクスの譲渡金額などは、これから協議を行い決定される。

 オンキヨーはパイオニアホームエレクトロニクスと経営統合するものの、両社のブランドはこれまで通り継続する方針を示している。また6月時点の協議ではパイオニアのヘッドホン事業は売却されないことになっていたが、今回の決定に伴い、ヘッドホン事業をパイオニアホームエレクトロニクスに移管し、共にオンキヨーと経営統合されることとなった。パイオニアが譲渡するパイオニアホームエレクトロニクスと電話機、そしてヘッドホン事業の14年3月期の売上高は、約400億円。

 市場の変化により需要が減少したAV事業の業績不振を自社のみの力だけで改善させることはむつかしいとの判断から、AV機器事業の子会社であるパイオニアホームエレクトロニクスの譲渡を決定したパイオニアだが、今後は売上高の約7割を占めるカーナビなど自動車向け機器事業に注力するとしている。またオンキヨーについては、パイオニアホームエレクトロニクスと経営統合することで、生産や販売などの面でコスト削減を行い、競争力を高めたいとしている。

 生き残りをかけ、自社の代名詞ともいうべきAV事業を切り離したパイオニアだが、この施策が吉と出るかどうかを確認するためには、もうしばらく時間をおく必要があるだろう。(編集担当:滝川幸平)