野田佳彦前総理は自らを「筋金入りの自由貿易論者」とし「TPP(環太平洋経済連携協定)の意義を国会で初めて質問にとり上げた議員だ」としたうえで「TPP交渉は安倍政権に引き継いだが、その交渉は停滞している」と指摘。
野田前総理は「(その停滞により)化学反応を起こすかのように、他の国・地域とのEPA(経済連携)交渉でも歩みが遅くなっている」と懸念。「足繁く海外出張している安倍総理だが、力強い経済外交の推進に直結していないことがとても気になる」と自由貿易論者の立場から苦言を呈している。
野田前総理は「人口減少時代に突入し、内需拡大に限界がある現状を考えると日本はもっと自由貿易体制を強化し、国際的ルールづくりに積極的に参画していかなければならない」とより積極的に働きかける姿勢を求めた。
そして「わが国のEPAの取り組みは周回遅れ」と現況に厳しい認識を示したうえで「日本の発行済・署名済みEPA相手国との貿易総額に占める割合は22.6%で、米国40%、韓国38%、EU30%と比べると明らかに出遅れている」と安倍内閣により加速させるよう求めている。(編集担当:森高龍二)