【今週の振返り】SQ週の魔の手から逃げ切り283円上昇した週

2015年03月14日 20:06

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「春の嵐」が吹いても翌日すましてV字回復。日経平均はSQ週の猛タックルをかわし、お祭り騒ぎの中で19000円を突破して、約15年ぶりの高値水準に。

 日経平均終値は58.41円高の18723.52円、TOPIX終値は+0.92の1525.67。売買高は19億株で20億株割れ。売買代金は2兆2610億円。値上がり銘柄数は939、値下がり銘柄数は778。業種別騰落率は15対18で値下がり業種のほうが優勢で、プラスはその他金融、空運、建設、医薬品、不動産、陸運、倉庫など。マイナスは鉱業、小売、石油・石炭、非鉄金属、ガラス・土石、水産・農林、その他製品などだった。

 12日の日経平均は大幅続伸。自動車各社など春闘のベア要求額が次々と明らかになり、個人消費に好影響が出そうだとマーケットを刺激。NYダウは原油先物安の影響もあり27ドルの小幅安で続落したが、日経平均はこの日もNYに逆らってプラスで始まる。メジャーSQ前の先物の期先へのロールオーバーが順調に進んだのか主力銘柄を中心に買い優勢で、前場はほぼ寄り安で午前9時台後半から徐々に値を切り上げていく手堅い展開。18800円台を回復したかと思えば11時すぎには18900円を突破。後場はさらに高寄りして午後1時1分、2000年4月21日以来約15年ぶりに19000円の大台をマークして19008円まで上昇した。その後も19000円のすぐ下をキープして再度大台タッチ。2時台にカクンと下げる場面もあったが終盤は徐々に上昇し、大引け前にまたまた19000円にタッチ。余力を残しながらその9円下で終了した。JPX日経400は14000台、日経平均先物日中取引は19000円台に乗せている。

 日経平均終値は267.59円高の18991.11円、TOPIX終値は+20.96の1546.63。売買高は21億株、売買代金は2兆5226億円。値上がり銘柄数は1443、値下がり銘柄数は295。プラスのセクターは31で、その上位は保険、空運、不動産、海運、銀行、医薬品、金属製品、陸運など。マイナスのセクターは石油・石炭、パルプ・紙の2業種だった。

 13日の日経平均は大幅に3日続伸。小売売上高が市場予測より悪くても、FRBのストレステストでほとんどの金融機関が「合格」だったのを好感しNYダウは259ドルの大幅高。CME先物清算値は19195円。日経平均は128円高の19119円で始まる。TOPIXは1550を突破。「日経平均寄与度御三家」の一角ファナック<6954>が投資家との対話路線に転換し増配も検討という日経新聞の記事で火がついた〃お祭り騒ぎ〃も手伝って序盤から上昇し、SQ推計値は19225.43円とかなり高く出た。午前9時台は19200円で上値を抑えられ、安くなるアノマリーのある上つきの「まぼろしのSQ」になる可能性が残っていたが、10時台にはまぼろしは消されてしまう。昨年来高値を更新し続けて10時49分に19277円まで上昇し、高値圏安定のまま前引けは19265円だった。

 後場はさらに一段高して19290円で再開。19300円に接近した水準で推移し、下げても19250円付近どまり。午後2時台には19300円を突破し2時36分に19335円まで上昇した。「ファナック祭り」はますますエスカレートし、同銘柄は上場来高値を更新し日経平均寄与度が上昇幅の半分近くを占める本日の主役。そのまま19300円台を維持して大引けかと思いきや、やはり「利益確定売りの金曜日」で先物主導で終盤売り込まれ19300円割れ。終値は19254円で後場の上昇分をかき消した。それでも終値19000円台は「ミレニアム」のアニバーサリーイヤー、2000年4月19日以来約15年ぶり。10日に大幅安したものの3勝2敗、先週末6日の終値から283.25円上昇して今週の取引を終えた。

 日経平均終値は263.14円高の19254.25円、TOPIX終値は+13.70の1560.33。売買高は31億株、売買代金は4兆3072億円とメジャーSQ日らしい大商い。値上がり銘柄数は1126、値下がり銘柄数は602。上昇したセクターは不動産、鉱業、その他金融、機械、電気機器、倉庫など30業種。下落したセクターは医薬品、空運、水産・農林の3業種だった。(編集担当:寺尾淳)