動き出した次世代Atom「Cherry Trail」。タブレット市場に好気配

2015年04月11日 19:14

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次世代Atomを搭載するAndroid、及びWindowsタブレットに最適な専用パワーマネジメントIC(PMIC)「BD2613GW」を日本の半導体大手のロームが開発し、4月から量産出荷を開始した

 スマートフォンとともに、すっかりと社会に定着したタブレット。調査会社のMM総研が昨年11月に発表した2014年度上期(2014年4月~2014年9月)の国内タブレット端末出荷台数の調査結果によると、出荷台数は前年度比20.8%増の413万台となった。また、2014年度通期では前年度比21.7%増となる910万台と予測している。

 しかしながら、米IDCが公表した最新のリポートから世界市場を覗いてみると、2014年度のタブレット端末の出荷台数は2億3570万台。13年と比較して7.2%の増加に留まっており、勢いが少し衰えつつあることがわかる。同社では、その理由として買い替え周期の長期化をあげている。これは古い端末に対してもソフトウエアのサポート体制が充実していることや、スマートフォンの性能が上がっていることなどが原因だという。

 タブレット市場の停滞を打破する鍵は、やはり現行モデルを大幅に超える性能を備えた商品の投入だろう。そんな中、米Intelは今年3月にスペインのバルセロナで開催されたMWC(Mobile World Congress) 2015の席上で、同社が開発を続けてきた次世代Atomプロセッサ「Cherry Trail」の最新製品として、プレミアムモデルのAtom x7 Z8700シリーズ、メインストリームのAtom x5 Z8500、普及版としてはAtom x5 Z8300シリーズを正式発表した。Cherry Trail は既存のBay TrailことAtom Z3700シリーズの後継機種にあたるもので、Intelの最新Coreシリーズ同様の14nmに微細化されたプロセスルールで製造されており、Bay Trail以上の省電力化と性能向上が期待できるほか、内蔵GPUの実行ユニット数が4EUから16EUに大幅に増加している。

 そしてこの次世代Atomを搭載するAndroid、及びWindowsタブレットに最適な専用パワーマネジメントIC(PMIC)「BD2613GW」を日本の半導体大手のローム<6963>が開発し、4月から量産出荷を開始した。同PMICはロームの微細化技術を活かしたものとなっており、プロセッサとの連携に必要なシステムの制御とモニタリング機能を集積化することでタブレットの超薄型化に貢献するほか、非常に高い電力変換効率を誇り、低消費電力化を実現している。

 これまでパソコンを使って行っていたことをタブレットやスマートフォンで代用する人が増えている中、日本市場ではキーボードの脱着が可能な2-in-1型と呼ばれるWindowsタブレットも着実にシェアを伸ばしている。とくに法人向けタブレットが好調だという。次世代Atomの登場により、日本のタブレット市場はまた活気を帯びてきそうだ。(編集担当:藤原伊織)