【今週の振り返り】「2万円」に戻れないまま254円下落した週

2015年04月18日 20:32

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興奮の「2万円まつり」の次の週は、前半は薄商い、小動きで春眠を誘う。後半は先物主導の急落に何度も襲われ、19600円台半ばまで退却。

 日経平均は7円安の19862円で始まる。TOPIXはプラスでスタート。プラスに浮上し午前9時16分に19890円まで上昇するが9時台は前日終値をはさむ小幅の値動き。今週は動きの乏しい日が続いていたが、10時からドル円118円台への円高進行を伴って先物主導のゲリラ急落開始。19800円を割り込み10時47分に127円安の19742円まで下げる。TOPIXも大幅安。もっとも、こんな突然の仕掛け売りはV字回復するもので、約100円下げても約40円戻し、19780~19790円付近で小動き。前引けは96円安の19773円だった。

 後場は再開後いったん19800円台に戻っても定着しきれず19770円を割る場面もあったが、午後1時を回るとTOPIXに先導されて上昇し19830~19840円付近でもみあい。ドル円も119円台に戻った。2時を回ると徐々に下げ幅を圧縮。いったん凹んだ後、2時40分すぎにプラスに浮上する。さらに上昇が続いて2時50分に19894円の高値を取り、大引けは16円高の19885円。終盤にメガバンクが上昇したので、4月のSQ値1597.41を超えて年初来高値を更新したTOPIXとJPX日経400は高値引けになった。

 日経平均終値は16.01円高の19885.77円、TOPIX終値は+10.61の1599.42。売買高は25億株で4営業日ぶりに20億株台回復。売買代金は2兆8158億円。値上がり銘柄数は1064、値下がり銘柄数は680。上昇セクターは鉱業、銀行、石油・石炭、鉄鋼、パルプ・紙、保険など25業種、下落セクターは食料品、サービス、化学、小売、精密機器、空運など8業種だった。

 17日の日経平均は大幅反落。ヨーロッパ市場は軟調。前月比プラスの住宅着工件数、建設許可件数も新規失業保険申請件数も市場予測を下回りNYダウは午前中マイナス。午後はプラスになったが大引けで下げ6ドル安と小反落。NASDAQもマイナスだった。ドル円は前日に続き119円近辺の円高傾向。CME先物清算値は19825円と下落した。日経平均は75円安の19810円で始まる。TOPIXもマイナス。序盤は19800円を割り込んで推移し午前9時16分に19748円まで下げる。9時30分を回ると19800円台を回復して9時41分に19815円まで上昇するがそこで息切れ。その後は前日比100円安前後の19780円近辺でくすぶる。やはり利益確定売りの金曜日? 19800円に届かないまま時間が経過し、11時台には一時水準を下げて前引けは100円安の19785円だった。

 後場寄り直後は19700円もあっさり割り込むいきなりのゲリラ急落。ドル円はやや円高に振れて118円を割り、先物主導の売り仕掛けの気配濃厚。午後0時35分の19672円を底に少し回復し、しばらく19700円台に乗せては割り込む動きが続いた後、1時台後半に再び下落開始。1時51分には247円安の19638円まで下げ、振り向けば25日移動平均の19565円。TOPIXも1590を割り込む。2時台に19700円を超える水準まで回復しても、そこからジリジリ下げて大引けは232円安の19652円と大幅安になった。円高、ギリシャ不安の再燃、台湾の半導体企業の設備投資計画下方修正など要因はいろいろ語られたが、とどのつまりは先物のポジション調整、手じまい売りに見舞われた。

 日経平均終値は232.89円安の19652.88円、TOPIX終値は-10.73の1588.69。売買高は26億株、売買代金は2兆9720億円で皮肉にも今週最大の大商い。値上がり銘柄数は461、値下がり銘柄数は1301。上昇したのは9セクターで上位は石油・石炭、非鉄金属、銀行、卸売、パルプ・紙、鉄鋼など。下落したのは24セクターで下位は小売、精密機器、鉱業、電気機器、サービス、機械、その他製品など。

 今週の新規IPOはこの日の1件のみ。名古屋が本社の居酒屋チェーンの海帆<3133>が東証マザーズに新規上場し、公開価格1020円に対して11時27分、76.4%高い1800円の初値がつき、初値>公開価格の白星。実店舗と業績の裏付けがあるのが外食の良さ。

 今週の星取は2勝3敗。前週末10日終値19907.63円から254.75円下落して今週の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)