【今週の振返り】「4.30ショック」が起き488円も下落した週

2015年05月02日 20:32

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期待するのも、失望するのも勝手。だがそれは東京市場全体を巻き込み、2万円台からの今年最大の下落を招いた。「4.30」は反省と教訓の日付になるか?

 取引開始前に3月の国内マクロ経済指標が発表された。家計調査の二人以上世帯の実質消費支出は前年同月比-10.6%で市場予測の-12.0%より良く、労働力調査の有効求人倍率は1.15倍で2月から横ばい、失業率は2月比-0.1ポイントの3.4%で市場予測の3.5%より良かった。消費者物価指数(CPI)は、3月全国は+2.2%で市場予測の2.1%よりも良く、2月の+2.0%から上昇。消費増税分を除く実質は+0.2%。消費増税分が消えた4月東京都区部は0.4%で市場予測の+0.5%を下回った。2014年度の全国CPIは+2.8%で実質は+0.8%だった。経済指標は全体的にはまずまずの数字をあげていた。

 日経平均はCME先物清算値より高い9.16円安の19510円で始まる。TOPIXもマイナス。序盤は午前9時4分の19549円から9時11分の19451円までプラスとマイナスの間で激しく上下動し、TOPIXはずっとマイナス。10時前に19450~19480円付近でようやく落ち着く。10時台前半は徐々に水準を切り下げ10時24分に19432円まで下落する。メーデーで上海、香港などアジア市場はほとんど休場。10時台後半はドル円が円安方向に振れたので日経平均も持ち直し19470~19500円のレンジ。前日538円も下げて底は堅い。前引けは48円安の19471円だった。

 毎月勤労統計調査の現金給与総額は前年同月比+0.1%、実質賃金は-2.6%。後場は少し高く再開したがズルズル値を下げ続け、午後1時台になるとどんどん安値を取って19400円も割り込み、1時26分に19399円で底を打つ。3日前まで2万円台だったのがまるでウソのよう。「利益確定売りの金曜日」は3連休前は下げがきついが、今週はそれにも増して5連休前。ポジション整理で「鬼門」になりやすいSQ週の火曜、水曜が3日ずれて昨日、今日にやってきたとも考えられそう。そこから徐々に、徐々に値を戻して2時台はほぼ前引け水準、プラス圏まであと50円程度まで回復。4月の新車販売台数は「軽」の増税後の落ち込みが22.5%減とひどく前年同月比7.5%減。終盤は先物主導で19500円を超えてプラスに浮上し、大引けは11円高の19531円。しかしTOPIXはマイナスで終了した。為替レートはほとんど動かなかったが、〃地底旅行〃で日経平均の日中値幅は150円もあった。

 30日に東証マザーズに新規上場し初値がつかなかったテラスカイ<3915>は、後場まで引っ張り1時3分、公開価格1700円に対し4.5倍の7650円の初値がついた。

 日経平均終値は11.62円高の19531.63円、TOPIX終値は-7.18の1585.61。売買高は22億株、売買代金は2兆6073億円。値上がり銘柄数は353、値下がり銘柄数は1431。上昇は4業種で上から食料品、医薬品、非鉄金属、ガラス・土石。情報・通信は変わらず。下落は28業種で下位は不動産、倉庫、金属製品、海運、電気・ガス、銀行などだった。

 今週の星取は最後に白星に滑り込み2勝2敗。前週末4月24日の終値20020.04円から488.41円下落して大型連休前の今週の取引を終えた。週間騰落のマイナスは2週ぶりで、前週の上昇分367円を帳消しにした。(編集担当:寺尾淳)