日経平均は5円高の20208円で始まる。TOPIXも小幅高でスタート。序盤はマイナスに変わりズルズル下落して9時18分に20164円まで下げた後、高値警戒の売り物がさばけると底堅くV字回復し9時27分に20200円台に戻すが、プラスに浮上できず何度も押し戻される。10時7分には20160円まで下げた。乱高下も10時台には落ち着きマイナス圏の20160~20190円で動くようになり、前引けは30円安の20172円だった。
正午すぎに日銀の金融政策決定会合の結果が発表され、金融政策は現状維持。国内景気の判断が変わり、「緩やかな回復基調」の「基調」の文言を外し、現状も先行きも「緩やかな回復を続けている」と上方修正された。4月30日に比べれば「贈り物」期待が薄れて反応薄かと思いきや、思惑が複雑に交錯。後場再開直後には20130円のこの日の安値を取る。ドル円は円高が進行し120円台後半。かと思えば景気認識の上方修正を好感してアッと言う間にプラスに浮上し午後0時48分、今度は20259円の高値を取るという乱高下。その後はプラスを維持しながら時々20240円付近まで上がるが、TOPIXは再びマイナスに沈む。1時台は日経平均の値動きがプラス圏の20240円以内に落ち着き、2時台は水準を少し上げて20250円付近に達する時間帯も出てくる。今週末は欧米の主要市場が軒並み3連休なので「利益確定売りの金曜日」の手じまい売りの恐れがあったが、終盤はマイナスに落ちることなく堅調に20200円台後半で高値を更新し続け、2時58分には20278円まで上がった。大引けは61円高の20264円。TOPIXも最後の最後でプラスに滑り込み。終値ベースの東証1部の時価総額は591兆3007億円に達し、バブル時代、日経平均が38915.87円の史上最高値をつけた1989年12月29日の大納会に記録した過去最高を約25年5ヵ月ぶりに更新した。
日経平均終値は61.54円高の20264.41円、TOPIX終値は+1.05の1647.85。売買高は20億株、売買代金は2兆4182億円。値上がり銘柄数は1011、値下がり銘柄数は718。上昇セクターは鉱業、ゴム製品、金属製品、石油・石炭、パルプ・紙、鉄鋼、機械など20業種、下落セクターは保険、精密機器、空運、輸送用機器、その他製品、医薬品、銀行など13業種だった。
今週は白星が5個きれいに並び全勝。前週末15日終値19732.92円から531.49円上昇して今週の取引を終えた。500円以上も上昇した週は1月16~23日の647円以来だった。(編集担当:寺尾淳)