【今週の振返り】日米とも金融政策現状維持で194円下落した週

2015年09月19日 20:33

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今年の世界の金融マーケットの流行語大賞。それはアメリカの「9月利上げ」。東京でも3日続伸、466円上げて期待し、まぼろしに終われば362円安で連休入り。

 利上げ時期不透明のモヤモヤを引きずったまま日経平均は156円安の18275円で始まる。TOPIXも下落。為替の円高の進行に伴い序盤からどんどん下げ、18200円も18100円も割り込んで午前9時36分に18069円まで下落する。FOMCを「利上げあり」と読んで3日連騰をもたらしたイベントドリブン勢力の「残念でしたポジション解消売り」に加え、メガバンクなど金利敏感セクターの売りに、「利益確定売りの金曜日」は3連休前はきつくなるが、5連休前ならなおきつい。前日に中国政府は経済の「政策スタンス」を発表し、上海市場はプラスで始まるものの上げ幅を圧縮し一時マイナスに。10時台に18200円台を回復していた日経平均もカクッと下がるが、18100円台後半でとどまった。上海がプラスに転じると日経平均も18200円前後で小動きし、前引けは少し下げて256円安の18175円。「中日連動」しても11日のメジャーSQ値18119円がサポートライン。

 上海市場は0.4%のプラスで午前の取引を終了し、後場の日経平均は18200円台を回復して再開するが、その後は18100円台後半でぱったり値動きしなくなる。海外市場が3日も経過してしまう5連休前では、怖くてポジションをつくれない。午後2時に上海市場の午後の取引がプラスで再開したが、2時台の日経平均は徐々に下げていく。2時30分に8月の全国百貨店売上高が発表され+2.7%で5カ月連続のプラスだった。化粧品や宝飾品など雑貨は+15.6%で相変わらずインバウンド消費は好調。しかし上海が上げ幅をひろげても日経平均はそれに逆らって下げ幅拡大。上海が日本時間の3時直前に反転急落すれば、SQ値を割り込んで18100円台も守れなくなり、ほぼ安値水準の362円安の18070円で終えた。18000円台はかろうじて維持。TOPIXも大幅安。上海は0.38%高で終えた。

 日経平均終値は362.06円安の18070.21円、TOPIX終値は-29.53の1462.38。売買高は24億株、売買代金は2兆6543億円。値上がり銘柄数は286、値下がり銘柄数は1545。上昇セクターは情報・通信1業種のみ。下落セクターは32業種で下位は保険、鉄鋼、ガラス・土石、陸運、銀行、倉庫などだった。

 今週の星取は3勝2敗。前週末11日の終値18264.22円から194.01円下落して、日銀とFOMCが金融政策現状維持の決定を下した今週の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)