安倍晋三総理は21日の防衛大学校の卒業式で訓示し、安保法制について「望むと望まざるとに関わらず、国際情勢は絶えず変化し、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。いかなる状況にあっても、国民の命と平和な暮らしは断固として守り抜く。これは、私たち政府にとって最も重い責任であり、その責任を全うし、子や孫の世代に平和な日本を引き渡すため、強固な基盤を築く。そのことを考え抜いた末の結論が平和安全法制だ」と力説した。
そして、総理は「国民が諸君を信頼し、大いに頼りにしている。そのことを胸に刻み、諸君には強い使命感と責任感を持って、全力でそれぞれの任務に当たってもらいたい」と訓示した。
また安倍総理は「最早、どの国も一国だけで自国の安全を守ることはできない。そうした時代にあって、戦略的な国際防衛協力は日本の平和のみならず、アジア・太平洋地域、ひいては世界の平和と安定にとって、欠かすことのできないもの。世界の平和は諸君の双肩にかかっている。その気概を持って、諸君には世界を視野に入れて、日々、研鑽を積み重ねてほしい」と訓示した。
また、安倍総理は「自衛隊は積極的平和主義の旗の下、これまで以上に国際平和に力を尽くす。平和安全法制は世界から支持され、高く評価されている。先の大戦で戦場となったフィリピンを始め東南アジアの国々、かつて戦火を交えたアメリカや欧州の国々からも強い支持を得ている。その誇りを胸に、自信を持って新しい任務に取り組んでほしい」と述べた。新しい任務が駆けつけ警護などを指していることは言うまでもない。(編集担当:森高龍二)