24日の日経平均は続落。ヨーロッパ市場はまちまち。ナイキの決算は増収増益、新築住宅価格指数が市場予測を上回ったが、セントルイス連銀のブラード総裁が雇用と消費者物価指数の改善を根拠に「4月に利上げできるかもしれない」と発言しドル安が進行。週間石油在庫統計の予想外の在庫増で原油先物価格は終値39ドル台まで下落し、NYダウは終始マイナス圏で推移し、終値は17500ドル台は保ったが79ドル安。NASDAQもS&P500もマイナス。ブラード発言で一時113円に接近した為替のドル円は朝方112円台前半、ユーロ円は125円台後半。CME先物清算値は16790円だが、3月期末の権利配当落ち分推定112.8円を加えると16902.8円。
政府の3月の月例経済報告は、個人消費や企業収益の判断を引き下げ、総合的な景気判断を「このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」と5ヵ月ぶりに下方修正した。日経平均は21円安の16979円で始まる。TOPIXもマイナス。三井物産<8031>、三菱商事<8058>の最終赤字報道の影響もあり9時37分に16843円まで売り込まれるが、ドル円が112円台後半まで円安が進行すると下げ幅を圧縮。10時台はマイナス圏でも16900円台を保つ。上海市場は小幅安で始まり下げ幅を圧縮。円安がさらに進行すると11時台はプラス圏の17000円台に浮上し、11時26分に17041円の高値をつけ、前引けは27円高の17023円。しかしTOPIXはマイナスだった。
上海はこの日はおとなしく、小幅安のまま午前の取引を終了。後場の日経平均は17000円を少し割り込みマイナスで再開する。ドル円も少し円高方向に戻っていた。0時台は下げても16900円手前で、1時台は16950円との間で行ったり来たり。25日からの復活祭(イースター)の連休前の「聖週間」で、外国人投資家が手控え商いが薄い。東京市場で先物の急落を仕掛けまくる者にも天国の門は開かれるのか? 再開した上海市場は下げ幅を少し圧縮し、2時台の日経平均は16950円付近で小動きしていたが、終盤になると売り込まれて16900円を割り込み、下げ幅は100円を超えて終えた。
新規IPOが2件。MVNO(仮想移動体通信事業者)を営む大阪市のベネフィット・ジャパン<3934>が東証マザーズに新規上場する。公開価格1980円よりも67.1%高い3310円の初値がついた。関連会社がジープ、アルファロメオ、ボルボなどの輸入車を販売するウイルプラスHD<3538>がジャスダックに新規上場。公開価格1880円よりも8.0%安い1729円の初値がついて黒星。今週の新規IPOは2勝1敗だった。
日経平均終値は108.65円安の16892.33円、TOPIX終値は-9.59の1354.61。売買高は20億株、売買代金は2兆1002億円。値上がり銘柄数は597、値下がり銘柄数は1258。プラスは11業種で、その上位は水産・農林、空運、医薬品、その他製品、食料品、サービスなど。マイナスは22業種で、その下位は鉱業、海運、銀行、卸売、鉄鋼、非鉄金属など。上海総合指数は終盤マイナス幅を拡大して1.62%安だった。
25日の日経平均は3日ぶりに反発。ヨーロッパ市場は揃ってマイナス。復活祭休暇の前日でGDP確報値発表待ちもあり売買低調なNYダウは、耐久財受注が-2.8%で市場予測より悪く、新規失業保険申請件数も55週連続30万人超えながら6000人悪化。原油先物価格も小幅安だったので朝からマイナス圏で推移したが、連日のブラード発言で下げ幅圧縮。終盤ギリギリでプラスに浮上し終値で13.14ドル高と反発した。NASDAQはプラスでもS&P500はマイナス。為替のドル円レートは前日夕方の東京時間に113円にタッチしたが朝方は112円台後半。ユーロ円が126円台前半。CME先物清算値は16770円だが、3月期末の権利配当落ち分推定112.8円を加えると16882.8円。
いつもの月なら政府発表の経済指標が集中する月末の金曜日だが、年度末なので取引時間前に発表されたのは消費者物価指数だけ。2月全国は1月と同じくプラスマイナスゼロ。3月東京都区部は-0.3%だった。日銀発表の2月の企業向けサービス価格指数は1月と同じ数値で前年同月比+0.2%。日経平均は57円高の16949円で始まる。TOPIXもプラス。9時3分に16889円まで下げるが、マイナスにはタッチしただけで9時15分には16963円まで上昇。序盤はおおむね16900円台前半で推移したが、9時45分頃から突然、為替のドル円が113円台前半まで急進すると、日経平均も17000円にタッチし9時55分に17016円の高値をつける。為替は安定し日経平均も17000円前後で安定。上海市場はプラスで始まるが、10時45分頃から16900円台前半までストンと落ちる。やはり利益確定売りの金曜日。それでも16900円を割ることはなくドル円は113円台をキープする。間際に急伸して前引けは79円高の16971円。
香港市場は「聖金曜日」で休場しても上海市場は通常通り。一時マイナスに落ちてもわずかなプラスで午前の取引を終わる。千葉銀行<8331>と武蔵野銀行<8336>の資本・業務提携が報じられ、地銀再編風雲急。ほぼ前引け水準で再開し0時台は16900円台後半で推移するが、1時を回ると17000円を超えて1時26分に17026円の高値更新。為替に変化はない。週明け28日は権利付き最終売買日なので権利配当取りの買いが断続的に入っている模様。2時に上海市場は小幅プラスで再開。その後は17000円をはさんでの小動きが最後まで続き、上海がマイナスに落ちても影響なく大引けは110円高の17002円と17000円台に乗せて終えた。
日経平均終値は110.42円高の17002.75円、TOPIX終値は+11.44の1366.05。売買高は18億株、売買代金は1兆7746億円ときわめて低調だったが、閑散に売りなしか?。値上がり銘柄数は1018、値下がり銘柄数は794。プラスは24業種で、その上位は保険、輸送用機器、機械、証券、卸売、電気機器など。マイナスは9業種で、その下位は建設、情報・通信、空運、パルプ・紙、サービス、医薬品など。上海総合指数は終盤プラスに浮上して0.62%高だった。
今週の星取は2勝2敗。前週末18日の終値16724.81円から277.94円上昇して今週の取引を終えた。週間騰落は3週間ぶりのプラス。週間値幅は298円で3月になって最も小さく、見た目よりも穏やかな週だった。(編集担当:寺尾淳)