上海市場は波乱なく1%を超えるプラスで午前の取引を終了。後場の日経平均は前引けよりやや安い水準で再開し、1時台に17000円を割り込んでおおむね16900円台後半で推移する。為替は動いていない。上海市場は1%を超えるプラスで再開し、徐々に上げ幅を拡大していく。しかし2時台の日経平均は不安定で、為替の円高を伴う先物の仕掛け売りが出て安値更新。2時21分に16884円まで崩される。為替のドル円が112円台前半で徐々に円高進行では日本株は上がりようがない。16900円をはさんだ値動きでは終われず終盤は2時59分に16875円の安値更新。終値は224円安の16878円だった。
日経平均終値は224.57円安の16878.96円、TOPIX終値は-21.31の1356.29。売買高は19億株、売買代金は2兆4億円とこの日も薄商い。値上がり銘柄数は466、値下がり銘柄数は1419。全33業種がマイナスで、その下位は海運、銀行、非鉄金属、パルプ・紙、鉱業、輸送用機器など。上海総合指数は上昇が続いて2.76%の大幅高。アジアの株式市場では東京だけがマイナスに取り残された。咳をしても一人。うしろすがたのしぐれてゆくか。
31日の日経平均は大幅に3日続落。「イエレン効果」でヨーロッパ市場は揃って大幅高。NYダウも余韻が残り83ドル高で4日続伸。シカゴ連銀のエバンス総裁が「6月利上げは可能」と発言しても気にしなかった。ADP雇用統計も市場予測を上回り、原油先物価格は小幅高。金先物は反落した。朝方の為替レートはドル円が112円台半ば、ユーロ円が127円台半ばでドル安が依然継続。CME先物清算値は16985円。
前日、シャープ<6753>が通期業績の下方修正、1700億円の営業赤字を発表し、台湾の鴻海精密工業の傘下入り正式決定。この問題は最終決着した。政府は訪日外国人数の目標を2020年4000万人、2030年6000万人と改めた。6000万人は中国やイタリアよりも多く、スペインに迫る世界のトップ5。
アメリカの雇用統計を直前に控えた年度末で薄商いが続きそうだが、年度最終日で「ドレッシング買い」が期待できそうな日経平均は118円高の16997円で始まる。9時8分に17033円まで上昇するが、序盤は17000円になかなか届かず16900円台後半で動く。10時を過ぎると一段安で16900円台前半に。それでもプラス圏は維持。為替のドル円が円安に振れても日経平均が下落する奇妙な動き。前日に3000台に乗せて回復基調の上海市場はプラス圏で乱高下。為替が再び円高に振れると日経平均はあっけなくマイナスに落ち、10時54分に16840円まで下落する。それでも11時台にはプラス圏に戻り16900円台も一時回復して、前引けは11.08円高の16890円。TOPIXもわずかにプラスだった。
上海はマイナスに凹みながらもプラスに戻して午前の取引を終了。日経平均はほぼ前引け水準で再開しマイナスにもタッチしたが、その後は16950円付近まで上がって動きが小さくなる。1時台後半になると16900円を割ってマイナス圏にタッチ。再開した上海市場は値動きが大きいもののプラス圏は維持する。2時に発表された新設住宅着工戸数は7.8%増と2カ月連続で増加し、マイナスの市場予測を良い方に裏切った。しかし2時台は16950円近くまで上がったかと思えば再びマイナスに沈む。為替のドル円も上下の値動きが激しく、ドレッシング買いと利食い売りの綱引きか? 終盤にはまとまった売り物が入り、売り勢力が勝ってどんどん下落。ドレッシング買いでお化粧どころか、まるで泥んこ美容だ。結局、120円安の16758円で安値引けになってしまった。
新規IPOが2件。国内航空券のネット販売、訪日旅行手配などを行うエボラブルアジア<6191>が東証マザーズに新規上場。公開価格1800円より48.3%高い2670円の初値がついた。インバウンド関連。プレスリリース配信サイト「PR TIMES」を運営するPR TIMES<3922>が東証マザーズに新規上場。公開価格1340円より58.9%高い2130円の初値がついた。これで「春のIPOまつり」たけなわ3月の新規IPOが全て終了。全部で22件で、初値の成績は15勝6敗1引き分け。今年の新規IPO第1号、2月24日上場のはてな<3930>に公開価格の3.8倍の初値がついて幸先が良かっただけに、その後、黒星が6個もついたのは意外だった。
日経平均終値は120.29円安の16758.67円、TOPIX終値は-9.09の1347.20。売買高は22億株、売買代金は2兆3073億円。値上がり銘柄数は421、値下がり銘柄数は1449。プラスは9業種で、その上位は銀行、鉱業、電気・ガス、ゴム製品、石油・石炭、ガラス・土石など。マイナスは24業種で、その下位は小売、食料品、情報・通信、水産・農林、医薬品、鉄鋼など。上海総合指数は終盤マイナスの時間帯もあったが0.10%高だった。
3月の取引が終了し、前月末2月29日の終値16026.76円から731.91円上昇した。月間騰落がプラスになったのは昨年11月以来4ヵ月ぶり。しかし2015年度の騰落はマイナス2448.32円で終わった。第二次、第三次安倍内閣のもとで初の年度マイナスになる。
4月1日の日経平均は大幅に下げて4日続落。ヨーロッパ市場は軒並み下落。1~3月期末31日のNYダウは雇用統計前の様子見が入って午後、利食いが入り31ドル安。それでも3月は1000ドルを超える上昇になった。NASDAQはプラス。S&P500はマイナス。新規失業保険申請件数は増加したが、シカゴ購買部協会景気指数は好転して市場予測を上回り、原油先物価格は38ドル台で少し上昇。朝方の為替レートはドル円が112円台半ば、ユーロ円が128円近辺でユーロが買われる。CME先物清算値は16765円。
取引開始前に発表された3月調査分の日銀短観(企業短期経済観測調査)は、大企業製造業の現状判断DIは+6で12月調査の+12からプラス幅が半減し、市場予測の+8を下回り2四半期ぶりに悪化。先行判断DIは+3で市場予測の+6より悪かったが、マイナスにはならなかった。大企業非製造業の現状判断DIは+22で市場予測より1低いだけ。製造業の設備投資額は-0.9%で市場予測の-0.7%よりも悪かったが、どれもそれほどひどい数字ではなかった。