昼休みに大統領候補のテレビ討論が終了。「下半身の話」はほぼ封印して連邦最高裁判事の任用、銃規制、中絶、移民、貿易、外交、社会保障などをめぐり、子どもにも見せられるまともな政策論争。最初からそうすればいい。下品な話をせず政治家らしかったのでトランプ氏に点が入って引き分けでも、失地を挽回するにはもう時間がない。マーケットはテレビ討論を「クリントン氏優勢変わらず。トランプ・リスク後退」とみたようで、後場は前引け並みで再開し17200円を軸にプラスマイナス20円程度の小幅の値動きが延々と続く。為替のドル円も103円台後半であまり動かない。2時30分に9月の全国百貨店売上高が発表され、5.0%減で7ヵ月連続のマイナス。終盤になると少し上昇し最後は高値引け。終値は5月31日以来、約5ヵ月ぶりの高値水準に乗せた。
日経平均終値は236.59円高の17235.50円、TOPIX終値は+13.60の1370.80。売買高は18億株、売買代金は2兆825億円で、9月30日以来で10月初の2兆円オーバー。薄商いのトンネルの出口は見えたか? 値上がり銘柄数は1446、値下がり銘柄数は414。プラスは32業種で、上位は不動産、証券、ゴム製品、銀行、その他製品、倉庫など。マイナスは繊維1業種のみ。上海総合指数は微減。
21日の日経平均は6営業日ぶりに反落。ECB理事会が開かれドラギ総裁が記者会見を行った。金融政策は現状維持だが、注目の金融機関の資産買取(月額800億ユーロ)の期限延長の議論はなく、12月中に判断するという。「テーパリング(緩和縮小)か?」と早とちりしてヨーロッパの金利、為替、株価は乱高下したが、終値は揃って3日続伸。フィラデルフィア連銀景気指数は市場予測を上回り、中古住宅販売件数も3.2%増と良かったが、新規失業保険申請件数は悪化。決算はベライゾン、トラベラーズとも良くなかった。苦境のブラジルが利下げ。原油先物価格は利益確定売りも入って下落したが50ドル台は堅持。金先物は4日ぶりに反落した。
NYダウは40ドル安。NASDAQ、S&P500も小幅安で、前日の相場を鏡に映したような完全なる「いってこい」。朝方の為替レートはドル円が104円近辺、ユーロ円が113円台後半。CME先物清算値は17280円。大阪夜間取引終値は17260円。来年3月発売の任天堂の新型ゲーム機NX改め「Nintendo Switch」はウォール街でも話題だが、そのADRはふるわず。取引終了後のマイクロソフトの決算は増収減益でもEPSは市場予測を上回り、AMDの決算も悪くなかった。
日経平均始値は48円高の17283円。高値は11時22分の17288円。安値は2時52分の17151円。終値は50円安の17184円。前日4時に発表された9月のコンビニエンスストア売上高は、既存店ベースは微減で4ヵ月ぶりのマイナス。日本列島を台風が繰り返し襲ったため客数は0.3%減。客単価は0.2%増。取引時間前に為替の円安が進行。日経平均は17300円に迫って始まる。9時に8月の毎月勤労統計の確報値が発表され、実質賃金と現金給与総額は速報値から0.1ポイント上方修正された。任天堂は前日が期待されて上がりすぎたのか大幅反落。新製品はVRを搭載しておらず、発売予定ソフトも価格も不明でゲームファンの感想は良い、悪いが交錯。前日発表の安川電機<6506>の4~9月期決算は2ケタ減益と悪く、通期業績見通しは円高を想定し売上高を下方修正した。3月期決算銘柄の中間決算発表シーズンのトップバッターは派手な三振。それでもマーケットの評価は「当初計画を上回った」で年初来高値を更新して始まる。三振しても「バットのスイングが以前よりも鋭い」とほめられているようなもの?
5日続伸後でしかも「利益確定売りの金曜日」なので、序盤はプラス圏でも最初から利食い売りが入ってTOPIXは一時マイナスになるが、V字回復して高値も更新。それでも安定せずにもみあい、いわゆる「高値波乱」の状態。一時はマイナスにもなりかける。
日本時間10時に発表された人民元の基準値は前日比で人民元安に設定され、またもや中国人民銀行が演出する「午前10時のマチネー(昼興行)」開演。10時台前半の日経平均は下落するが、アルゴリズム取引のお約束なのか、ひとしきり反応した後で元に戻る。芝居がはねたら、観客はざわめく街へ、いつも通りの日常の中へ散ってゆくように、中国リスクも連騰中の堅調な相場の中に塗り込められた。11時台になるとドル円が円安に振れて高値更新。17300円まであと11円に迫るが、タッチはできないままに前引け。
後場は少し安く再開し、0時台に再び高値波乱が起こって急落。日経平均は安値を更新し、TOPIXともどもマイナス圏に突入。前場の高値が前週末比432円も上昇していると仕掛け売りをかけられやすい。1時に9月の食品スーパー売上高が発表され、全店ベース+1.2%、既存店ベース-1.2%で2ヵ月連続マイナス。台風襲来が多く季節はずれの高温にも見舞われた9月は、小売業はどこも苦戦した。17221円まで下げた日経平均は、徐々に上昇して1時台にはプラスに乗せるが、そこで頭を抑えられ、前日終値をはさんで小幅プラスと小幅マイナスを行ったり来たり。