高市早苗総務大臣はNHKの29年度収支予算、事業計画、資金計画に付ける意見の中で「国民各層の中で意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにするなど、放送法の趣旨を十分に踏まえ、正確かつ公正な報道に対する国民・視聴者の負託に的確に応えること」と明記した。
また「地方創生の観点から、地域の関係者と連携することにより、地方の魅力の紹介及び地域経済の活性化に寄与するコンテンツの一層の充実及び国内外に向けた積極的発信に努 めること」をあげた。
国際放送に関しては「我が国の重要な政策及び国際問題に対する公的見解並びに我が国の経済・社会・地域及び文化の動向や実情を正しく伝えることがこれまで以上に重要になっている」として「我が国に対する正しい認識・理解・関心を培い、普及させるとともに、国際交流・親善の増進、経済交流の発展、地方創生の推進等に資するよう国際放送のより一層の充実・強化を図ること」などをあげた。
また、経営改革では「今年1月10日及び12日に協会が公表した職員による着服事案等について、業務の実施体制、チェック体制を改めて見直し、早急に適切な再発防止策を講ずること」としたほか「協会の経営は国民・視聴者の受信料によって支えられていることから、コスト意識を持った業務の合理化・効率化、経営・業務に係る情報公開の推進、調達に係る取引の透明化・経費削減等、従来指摘してきた事項についても、引き続き取り組みの徹底を図ること」などを意見につけた。
受信料については「NHK経営計画2015-2017年度に掲げる平成29年度末の支払率80%を達成できるよう、未契約者及び未払者対策を着実に実施すること」とした。
このほか、子会社の在り方についても「子会社の業務範囲の適正化、子会社の利益剰余金の協会への適正な還元について、組織をあげて取り組みを加速化し、早急に結論を得ること」としている。(編集担当:森高龍二)