日本IBMがビジネス・モデル変革支援のソリューション群拡充

2012年03月07日 11:00

 日本IBMが、金融業界向けソリューション群を拡充したと発表。「グローバル化への対応」、「グループ連携の強化」、「コストの最適化」の3つを変革領域とし、コンサルティング・サービスとソフトウェアを核に、戦略策定から情報システムの構築、運用までを一貫して支援していくとのこと。

 日本国内の少子高齢化や人口減少、取引先の海外進出、新興国の経済成長などにより、金融機関においてもグローバル化への対応は重要な課題となっている。また、競争力ある商品・サービスを提供するためには、顧客の金融ニーズを統合的な把握、金融グループ内での連携強化などが必須である。さらに、経営資源の観点においても、単なるコスト削減ではなく、戦略的な投資や金融グループ内でのコスト配分といった全体最適化が求められている。

 こういった状況を受けて日本IBMは、本年1月に「トランスフォーメーション・ストラテジー&ソリューション」を設立し、金融業界向けビジネスにおける深い知見や豊富なスキル・人材を集約して、体制を強化していた。マーケティング機能やチャネル連携・顧客接点などの強化を支援するものや、グローバル化・グループ連携・コスト最適化を支援するものなど、4つのエリアに分類された今回のソリューション群拡充をもって、金融業界向けビジネスを益々強力に推進していくという。

 先日も、大手都市銀行などでシステム構築やマーケティング支援などの金融ソリューションを進めている電通国際情報サービスが、ソーシャルレンディングサービス「AQUSH」を運営するエクスチェンジコーポレーションと共同で、新しい金融ビジネスモデルの開発に乗り出すことが発表されるなど、変革の進む金融業界。この金融業界の変革が、利用者にとってどのような利益をもたらしてくれるのか。真に利用者の為となる変革となることを期待したい。