住宅を購入した人たちの約9割が「住居購入の手続きなどが大変だった」と感じていることが、住宅情報マガジン『いえーる すみかる』を発行するiYellが行った『住宅購入の負荷について調査』で判明した。この調査では住宅購入時のさまざまな負荷による不満点を赤裸々に記してほしいという意図の物なのだが、予想以上の記載者たちの不満の表れに驚きを隠せない結果と名なったのだ。
住宅購入時の手続きで一番大変だった内容で多かったのが「書類提出の依頼が複数回あった」というもの。「なぜ一回の書類ですべての手続きが終わらないのだ」と働き盛りで時間に余裕がない人たちを中心に不満を持っていることが浮き彫りになった。この提出書類の中には平日にしか取得できない物もあり、有給休暇をやむを得ず所得しなければならないケースも多い。
書類作成やスケジュール管理などの負荷が大きいが、年代によって感じ方が違ってくるという事もアンケートで明らかとなったのだ。不動産会社との連絡手段は「電話」「メール」主となっており、これらの連絡手段に慣れている40代から上の世代はこのような手続きに特に大きな不満を抱いてはいなかった。しかし、20代や30代前半といった、連絡手段がSNSの利用が主流となっている世代においてはこれらのような連絡手段は大きな負担になっていると感じる人が多く、特に20代での連絡手段の不満は40代の約5倍程度。世代によってこれら年代の差異に大きな変化があることが分かる。
書類の記載や取得には、まとまった時間を確保しなければならず、役所などに赴かなければならないといった負担が「ストレス」を感じる要因となる。それが社会人ともなればスケジュール管理を行い、数分の狂いもなく目的を達成しなければならないなど大きな不満となっている。今回実施した調査には住宅購入者の意見を取り入れる目的のほかに、その意見を取り入れ購入者目線での手続きの改善を目的としている。もちろん、手続き上で簡素化できないものも多いと思われるが、少しでも不動産取得の際の負担が軽減されるようなサービス向上を期待したい。(編集担当:久保田雄城)