加計学園しか通れない穴あけ、通したのは3大臣

2018年05月29日 06:17

 無所属の会の江田憲司衆院議員は28日の衆院予算委員会で、政府が岩盤規制に穴をあけたことはよいが、加計学園しか通れない穴をあけたことが問題だ、と改めて批判したうえで、国家戦略特区WGの八田達夫座長が昨年6月13日の会見で「(閣議決定した)石破4条件も、大臣が、これは4条件にあっている(クリアしている)というから、我々がダメとは言えない」などと発言していたことを紹介した。

 獣医学部新設の4条件をクリアしていたかどうか、検証することができないまま、クリアしているものとして扱うしかなかったとも受け取れる発言といえよう。

 さらに、江田議員は、八田WG座長が獣医学部新設について「獣医学部新設を1校に限定したのは、わたしどもではありません。1校限定も、開学時期も、最終的には政治決断ですから呑まないとしょうがないということで受けた」としている。

 「(条件の『広域的に獣医学部がない地域』も(農水、文科、地方創生・規制改革担当の)3大臣で決定したこと」「WGでは枕詞のように、『総理の指示があるから』という言葉が飛び交って、そういうことが多かった」と語っている旨紹介した。

 安倍総理はこの日の答弁で「1校に絞るというのは3大臣の合意で決定したことであり、わたしが決めた事ではない」とした。しかし、安倍内閣の3閣僚が決めたことに変わりない。獣医学部新設4条件をクリアしていたのかどうか、国会で客観的な資料に基づく提示や説明もないまま、今年4月開設の既成事実のみが作られた。(編集担当:森高龍二)