加計「面会なかった」安倍総理かばうためと追及

2018年05月29日 06:23

 日本共産党の小池晃書記局長は28日の参院予算委員会で、加計学園が2015年2月25日に総理と理事長が面会したと愛媛県や今治市に嘘の報告をしていた旨のファックスを報道機関に送付した案件について、総理を利用し獣医学部創設をなそうと加計学園がありもしない面会を報告していたのに、安倍総理はなぜ怒らないのか。平然としているのは、「面会はなかった」ということは真実ではなく、総理自らをかばうものであることを知っているからではないかと追及した。

 この日、小池議員は「愛媛県が当委員会に提出した資料では、2015年2月25日に加計学園理事長が安倍首相と15分程度面談し、獣医学部の構想を伝え、首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とコメントがあった、ということだが、加計学園は『実際にはなかった面談を引き合いに、県と今治市に誤った情報を与えた』と想像を絶することを言い出している」と指摘。

 そのうえで「加計学園からは、愛媛県にも報告や謝罪がなかった。(これまでの議員の質問で)総理にも報告や謝罪がなかった、ということだが、愛媛県の中村時広知事は怒っている。なぜ、総理は怒らないのか」と最もな疑問を投げた。

 安倍総理は「愛媛県の文書にコメントする立場にない。2015年2月25日に加計氏に会っていないと明確にさせていただいたし、加計学園側から理事長は会っていないとコメントが発表されたということだと思う」と述べた。

 小池議員は「愛媛県の文書のことを言っているのではない。加計学園が『嘘』(の報告をしていた)と言っていることに対しての受け止めだ。安倍総理は『加計理事長は私が政治家になる前のずっと以前からの友人だが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことはこの40年間、一度もない』と言っている。今回、何かを成し遂げようとしたのではないのか」と追及。

 そのうえで「総理の名をかたり、総理との架空の面談をでっちあげ、獣医学部新設を実現しようとした。総理がカンカンに怒らなきゃだめでしょ。利用されたのだから。それなのに平然としている。これは加計学園の言っていることが真実ではなく、総理自らをかばうものであることを知っているからではないか」と提起。

 これに安倍総理は「加計理事長ではなく、加計学園の当時の担当者が実際にはなかった面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまったように思う、とのことであり、それ以上のコメントは私にはしようがない」と答えるにとどまった。

 しかし、小池氏は2015年2月25日の面談が架空だとすると説明のつかないことが多すぎると、前後の資料の内容と整合性がとれないことを指摘。愛媛県資料にあるように、面会した方に信ぴょう性が高いことを示した。(編集担当:森高龍二)