三菱重工業は、電源開発株式会社(Jパワー)のタイ現地事業会社であるガルフJP NS社(Gulf JP NS Company, Limited:GNS)から、同社が手掛ける出力160万kW(80万kW×2系列)のノンセン・ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所建設プロジェクトをフルターンキー契約で受注。経済成長に伴い増加し続ける同国の電力需要に対応するための大型プロジェクトで、運転開始は2014年6月と同12月の予定している。
ノンセンGTCC発電所は、GNSがタイの電源開発計画に基づき、サラブリ県ノンセン郡に建設・操業するもので、運転開始後はタイ国電力公社(Electricity Generating Authority of Thailand:EGAT)との間で25年にわたり電力を供給する長期電力販売契約を締結している。
今回のGTCC発電設備は、M701F4形ガスタービン4基、蒸気タービン2基、発電機6基などで構成。このうち、ガスタービンは同社高砂製作所、蒸気タービンは同長崎造船所がそれぞれ手掛け、発電機は三菱電機が供給。また、土建・据付工事は現地の建設会社であるシノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクション社(Sino-Thai Engineering and Construction Public Company, Ltd.:Sino-Thai)が担当する。
GTCC発電は、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができる高効率発電システム。化石燃料の有効利用と環境負荷低減の両面から、世界的に需要が高まっている。同社はGTCC発電設備を国内外で多数納入し、技術・実績両面で広く市場の信頼を獲得。今後も、今回の契約を弾みとして、エネルギーの有効利用とCO2の排出削減に貢献するガス焚きGTCC発電設備の受注活動をさらに積極的に展開していく。