三菱自動車は、同社独自の植物由来材料技術「グリーンプラスチック」の新アイテムとして、植物由来材料であるバイオPE(ポリエチレン)を用いたフロアマットを、永大化工、MRCパイレンおよび豊田通商と共同で開発した。同フロアマットは、2012年夏の製品化を予定している。
バイオPEは、サトウキビの廃糖蜜(製糖時に発生する食品廃材)を原料とする植物由来樹脂であり、石油資源節約とCO2削減の観点から、このバイオPEを用いた繊維をフロアマットのパイル部に採用。この繊維は、芯のバイオPEを、従来から広く用いられている石油由来のPP(ポリプロピレン)で覆う芯鞘構造とすることで、自動車用フロアマットの高い要求性能(耐磨耗性・耐熱性等)をクリアしている。
なお、ライフサイクル全体(原料採取から廃棄まで)でのCO2排出量を試算した結果、石油由来のPP繊維を用いた従来品と比較して約15%の削減を達成した。
三菱自動車は、地球温暖化や石油資源枯渇への対策を目的に、自動車部品に広く使用されている石油由来材料の代替策として「グリーンプラスチック」の研究・開発を推進。現在「液状化木材フェノール樹脂」や「綿/PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維 内装表皮材」等を製品化しており、今後も様々な技術開発を進め、順次実用化を目指す。