トヨタ、名車「2000GT」の報酬用パーツを復刻・再生産して販売開始発表

2020年07月08日 06:28

Toyota 2000GT Parts

TOYOTA GAZOO Racingが、「GRヘリテージパーツプロジェクト」としてトヨタ 2000GTの補給部品を復刻する、今回は駆動系部品でトランスミッション関連、デファレンシャル関連が主となっている

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、「GRヘリテージパーツプロジェクト」としてトヨタ 2000GTの補給部品を復刻し、国内、海外向けに再販売すると発表した。

 このプロジェクトは、「思い出の詰まった愛車に乗り続けたい」というユーザーの想いに応えるべく、すでに廃版となってしまった補給部品を復刻し、純正部品として再販売する取り組みだ。

 トヨタでは昨年、2019年5月のGRスープラ記者発表会にてA70スープラ、A80スープラの部品復刻・再販売を発表しており、トヨタ 2000GTはそれに続く車種となる。

 トヨタ 2000GTは、ヤマハ発動機の協力を得てトヨタが1967年に発売したスポーツカーだ。1970年の生産終了まで337台が生産された。直列6気筒DOHCの2リッターエンジンや4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど、日本初のメカを採用し、当時の欧州のスポーツカーに並ぶ最高速度220km/hを初めとした高い運動性能を誇った。

 そして、発売前には谷田部でスピードトライアルに挑戦し、台風が近づく悪条件にも関わらず、3つの世界記録(10,000マイル、15,000km、72時間)と13の国際記録も樹立し、さらには多彩なレースでも優勝、上位の成績を収めた。また、当時日本を舞台に撮影された映画007シリーズ「007は二度死ぬ」のボンドカーにも採用されるなど、トヨタが世界に誇るスポーツカーだ。

 今回、発売する品目は、部品復刻に特別に協力した仕入先および、社内の工場、関係部署にて製造に向けた準備を進めている最中だ。今年8月1日より、準備が整った部品から詳細情報を順次TGR Webサイトにて公開、オーダー受付を開始する予定だという。

 なお、復刻部品は通常の純正部品と同様に、トヨタの販売店で購入できる。但し、トヨタ 2000GTは車両の希少性、部品の転売を防止する観点から、車両のユーザーのみ、かつ車両当たり数量制限付きでの販売となる。

 復刻パーツは当面、トランスミッション関連のパーツとして、ギヤ、シンクロハブ・スリーブ、ガスケット・オイルシールキット、ベアリングキット、スナップリングキット、スラストワッシャー、シフトフォーク。デファレンシャル関連ではファイナルギヤキット、リングギヤセットボルトなどとなる。

 また、1月に公開したA70スープラ、A80スープラの第1弾復刻品目の一部(A70フューエルセンダーゲージ、A70ドアハンドル、A80ドアハンドル)も7月1日より国内、海外のトヨタ販売店にてオーダー受付開始する。他の品目のオーダー受付開始時期は、TGR Webサイトで順次公開するという。(編集担当:吉田恒)