石破茂総理は12日開いた第1回人工知能戦略本部会議で「世界で最もAIを開発・活用しやすい国を目指す」と目標を明示し、強調した。
石破総理は「AIは社会課題の解決や産業競争力の強化を実現する技術であり、安全保障上も極めて重要だ。世界でAI開発競争が激化する中、我が国も反転攻勢をかけるべく、早急に必要な支援策や制度的対応を講じていく必要がある」とし「国家戦略として省庁横断的にAIによるイノベーションを本格的に推進していくため、4つの基本的方針で『人工知能基本計画』策定を開始するよう」指示した。
4つの基本方針は(1)AIの使用=政府も率先し適切に利用するよう進め、規制・制度について、利活用を前提に先回りして改革を進めていくこと。
(2)AIの創造=国内での研究・開発能力を強化するため、フィジカルAIやAI基盤モデルの開発や導入支援を進め、これらを支えるデータセンターや電力・通信インフラ等の確保も進める。
(3)AIの信頼性向上=不正目的や不適切な方法により、国民の権利・利益を侵害することがないよう、AI法に基づく調査研究やガイドラインの整備を進め、国際的なガバナンスの形成を主導していく。
(4)AIとの協働=AIは雇用や産業等、国の在り方を大きく変えるが、AIによって人が幸せになるような社会を築いていくことが重要で、そのために必要な制度や社会の仕組み、産業や雇用の在り方について検討を進め、基本計画に盛り込むこと、をあげた。(編集担当:森高龍二)