史上初の72,000円台定着なるか 円安が支える日本株の現在地

2026年06月23日 06:02

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東京証券取引所に掲示される日経平均株価。22日の東京市場で日経平均は史上初めて終値ベースで72,000円台に到達した。円安を追い風に最高値圏で推移するなか、市場の焦点は上昇の勢いから72,000円台を維持できるかどうかへ移っている。

今回のニュースのポイント

週明け22日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比1,103.90円高と急騰し、史上初めて終値ベースで72,000円台(72,353.96円)に到達しました。最高値圏に浮上したことで市場では高値警戒感も意識されますが、投資家の関心は「上昇の勢い」から「この大台を維持し、定着できるか」へと移っています。米国市場でのハイテク株安や不透明な中東情勢といった下押し圧力を、1ドル=161円台後半まで進行した円安基調が下支えする構図となっており、23日の東京市場は日本株の底堅さと需給の強さが本物かどうかを試す一日になりそうです。市場の視線は、上昇率そのものではなく「72,000円台を維持できるか」に集まっています。

本文
 22日の米国市場は、ダウ工業株30種平均が前日比148.01ドル高の51,712.71ドルと続伸した一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は351.32ポイント安の26,166.60と反落し、S&P500指数も小幅に値を下げるなど、主要指数がまちまちな展開となりました。これまで米株市場を牽引してきたAI・半導体関連銘柄を中心に利益確定売りが広がったことで、一見すると本日の東京市場への重荷になるようにも映ります。しかし、米株市場は決して全面安に売り崩されたわけではありません。主要なハイテク株の調整は、急ピッチな上昇に対する自律的なスピード調整の範囲内との見方が強く、東京市場全体に波及するような悪材料とはなりにくい情勢です。むしろ、海外のセクター動向による部分的な押し目よりも、現在の日本株にはそれを上回る支援材料が存在しています。

 今のアジア市場において、日本株がこれほどの最高値圏でも高い底堅さを発揮している主因、それこそが円安という最大の支援材料の存在です。現在、外国為替市場では1ドル=161.597円近辺と、歴史的な円安水準での推移が定着しています。この為替動向が、東京市場において強力な相乗効果を生み出しています。1点目は日米の金利差の固定化であり、この構造的な円売り圧力が株価の上昇トレンドを裏側から支え続けています。2点目は国内主要企業の輸出採算の改善期待です。想定以上の円安は、製造業を中心に今期の業績見通しを力強く押し上げる要因となります。そして3点目が、最も重要な海外資金の流入です。ドル建てで日本株を見た場合、円安が進むほど海外投資家にとっては相対的な割安感が意識されやすいため、海外投資家からの資金流入期待が相場を支えています。今の相場はナスダックの動向以上に、このドル円相場の地合いを極めて強く意識しています。

 一方で、市場の不透明要因として燻り続ける中東情勢についても、冷静な見方が広がっています。ホルムズ海峡の緊張緩和に向けた動きやイランを巡る各種報道など、地政学リスクのニュースは連日報じられていますが、現時点では市場参加者の多くが、世界的なエネルギー供給危機へ直結する事態までは想定していないとの見方が優勢です。原油相場が突発的に暴騰し、世界経済を冷え込ませるような致命的な事態には至らないという前提があるからこそ、投資家は過度なリスクを恐れることなく、前述した円安メリットという有力な買い材料に目を向けることができています。リスクを冷静に見極めたうえでの需給の強さが、足もとの株価の底堅さを示しています。

 本日23日の東京市場における最大の注目点は、ここからさらに73,000円を目指して上値を追えるかどうかではなく、昨日到達した72,000円台という未踏の大台を維持し、しっかりと底固めができるかどうかにあります。昨日の取引で市場が示した1,100円を超える爆発的な上昇は、単なる一過性の勢いだけではなく、現在の日本株に極めて厚い買い需要が存在していることを強く印象付けました。利食い売りをこなしながら、この歴史的な高値圏を守り抜くことができるか。本日の一日は、日本株の本物の強さを証明するための重要な試金石となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)