住友電工、第1四半期純利益89%増 AI需要追い風で通期予想を上方修正

2026年07月31日 17:03

今回のニュースのポイント

住友電気工業が発表した2027年3月期第1四半期決算は、売上高が1兆3,305億円と前年同期比15.9%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は664億円と89.1%増となった。生成AI市場の拡大を背景に、データセンター向け光配線機器や光デバイスの需要が大きく伸びたほか、自動車関連や産業素材関連も堅調に推移した。会社は第2四半期累計と通期の業績予想を上方修正した。

本文
 住友電気工業株式会社が7月31日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比15.9%増の1兆3,305億91百万円、営業利益が同61.0%増の970億59百万円、経常利益が同66.6%増の1,030億39百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は同89.1%増の664億14百万円となり、大幅な増収増益でスタートしました。

 業績を強力に押し上げたのは、世界的な生成AI(人工知能)市場の拡大に伴うデータセンター向け需要の増大です。AIインフラの整備に伴いデータセンターの増設が進むなか、光配線機器や光デバイスなどの通信インフラ製品の販売が急増し、情報通信関連事業の営業利益が272億46百万円(前年同期比約3.3倍)へと大幅に拡大しました。また、エレクトロニクス関連や産業素材関連も好調に推移しました。

 一方、事業ごとの明暗も現れています。主力の自動車関連事業は、ワイヤーハーネスなどの需要増や円安・銅価格上昇により売上高が8,028億3百万円(前年同期比19.7%増)へと伸びたものの、中東情勢の影響による原材料価格の高騰などが響き、営業利益は260億26百万円(同2.1%減)とわずかに減少しました。

 こうした好調な足元業績や為替・市況影響を踏まえ、同社は通期の連結業績予想を上方修正しました。通期の売上高を従来予想から1,000億円引き上げ5兆4,000億円(前期比5.7%増)、営業利益を250億円引き上げ4,500億円(同7.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益を200億円引き上げ3,400億円へとそれぞれ引き上げています。

 今後は、AI向けデータセンター投資の持続力や光通信部品の需要動向に加え、自動車関連事業におけるコスト影響の改善足取りが注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)