デンソー、第1四半期は増収減益 売上予想を上方修正も資材高で利益圧迫

2026年07月31日 18:02

今回のニュースのポイント

デンソーの2027年3月期第1四半期決算は、車両販売の増加や電動化・知能化製品の拡販を背景に売上収益が前年同期比9.1%増の1兆9,139億円となりました。一方、営業利益は部材価格の上昇や将来の成長投資の拡大が重荷となり21.5%減少しました。会社は通期の売上収益予想を上方修正した一方、営業利益予想は据え置き、収益改善よりも先行投資を優先する姿勢を示しました。

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 株式会社デンソーが7月31日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算(IFRS会計基準)は、売上収益が前年同期比9.1%増の1兆9,138億68百万円、営業利益が同21.5%減の841億78百万円となりました。最終利益にあたる親会社の所有者に帰属する四半期利益は同14.4%減の678億75百万円となり、増収減益でのスタートとなりました。

 売上面では世界的な車両販売の増加や電動化・知能化製品の拡販、円安が寄与しました。一方、利益面では銅・アルミニウムなど部材価格の高騰に加え、将来の成長に向けた研究開発や設備投資の強化、欧州での品質費用の計上などが重しとなりました。円安による利益押し上げ効果があったものの、先行投資やコスト増を補いきれませんでした。

 地域別では、日本が増収ながら部材高や投資増加で営業利益75億66百万円(前年同期比43.3%減)と苦戦しました。北米は合理化効果で253億1百万円(同12.1%増)を確保した一方、欧州は品質費用の計上で86億17百万円の営業赤字(前年同期は52億15百万円の黒字)へ転落しました。アジアもコスト高等で同12.2%減益となり、地域ごとの不均衡が表れました。

 足元の売上増加と円安推移を踏まえ、同社は通期の連結業績予想を見直しました。通期の売上収益予想を7兆7,500億円(前期比2.8%増)へ上方修正した一方、営業利益予想は部材高の影響を勘案して5,000億円(同49.5%増)を据え置きました。第2四半期以降の想定為替レートは1ドル=153円、1ユーロ=180円としています。

 自動車産業の転換期において成長投資を優先する姿勢が示されており、今後は電動化・ADAS(先進運転支援システム)製品の拡販ペースや原材料価格の推移、品質費用の収束が焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)