アイシン、第1四半期は増収減益 資材高や販売減で利益圧迫

2026年07月31日 18:25

今回のニュースのポイント

アイシンが発表した2027年3月期第1四半期決算は、売上収益が1兆3,156億円と前年同期比7.8%増となった一方、営業利益は365億円と23.6%減、親会社の所有者に帰属する四半期利益は318億円と19.4%減少しました。円安効果が売上を押し上げたものの、パワートレインユニットの販売台数減少や中東情勢を背景とした資材価格の上昇が利益を圧迫しました。通期業績予想は従来計画を据え置いています。

本文
 株式会社アイシンが7月31日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算(IFRS会計基準)は、売上収益が前年同期比7.8%増の1兆3,156億3百万円、営業利益が同23.6%減の365億92百万円となりました。最終利益にあたる親会社の所有者に帰属する四半期利益は同19.4%減の318億83百万円となり、増収減益でスタートしました。

 売上面では、得意先生産台数やパワートレインユニット販売台数が全体として減少したものの、円安の進行に加え、北米やアセアン・インドでの販売増加が寄与しました。しかし利益面では、パワートレインユニットの販売台数減少に加え、中東情勢を受けた資材価格の高騰、北米での関税影響、欧州での生産準備費用の増加などが大きく響きました。企業体質改善の取り組みを加速させたものの、コスト増や販売減の影響を吸収しきれませんでした。

 地域別の動向では、日本が円安効果などで営業利益80億円(前年同期比30.7%増)を確保し、アセアン・インドも営業利益162億円(同1.6%増)と堅調でした。一方で、北米は増収となったものの関税や資材高で営業利益48億円(同28.8%減)に減少しました。中国は販売減少で営業利益51億円(同48.7%減)と落ち込み、欧州は売上収益の減少や生産準備費用の増加により、6億円の営業赤字(前年同期は40億円の黒字)へ転落しました。

 2027年3月期の通期連結業績予想について、同社は従来計画を据え置きました。通期の売上収益は前期比2.6%増の5兆2,500億円、営業利益は同2.7%増の2,350億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同12.6%減の1,500億円を見込んでいます。年間配当予想も1株当たり75円(中間35円、期末40円)を維持しました。

 円安による押し上げ効果だけではコスト増を補い切れない構造は自動車部品業界共通の課題です。今後はパワートレイン事業の収益改善や原材料価格・関税コストの動向、電動化製品の拡大ペースが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)