フジ・メディアHD、1Q最終益10倍の102億円 テレビ広告回復で営業黒字転換

2026年08月04日 17:40

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フジ・メディア・ホールディングスの本社が入るフジテレビ本社ビル。2027年3月期第1四半期は広告市況の回復やコンテンツ事業の伸長を背景に、営業利益160億円の黒字へ転換した(資料写真)

今回のニュースのポイント

フジ・メディア・ホールディングスが発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が1,488億4,000万円(前年同期比28.2%増)、営業利益が160億2,500万円となり、前年同期の127億7,900万円の営業赤字から大幅な黒字転換を果たしました。地上波テレビ広告収入の回復に加え、デジタル・アニメ事業の伸長やポニーキャニオンの黒字化が業績を押し上げました。

本文
 フジ・メディア・ホールディングスが4日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比28.2%増の1,488億4,000万円、営業利益が160億2,500万円(前年同期は127億7,900万円の赤字)、経常利益が173億6,400万円(同106億5,600万円の赤字)、親会社株主に帰属する四半期純利益が同848.4%増の102億1,800万円となりました。前年同期の営業赤字から劇的な黒字転換を果たし、最終利益も約10倍に急拡大する力強い業績回復を示しました。

 業績回復を牽引したのは主力のメディア・コンテンツ事業です。同事業の売上高は前年同期比52.4%増の1,016億5,900万円、セグメント利益は90億1,800万円(前年同期は203億9,600万円の赤字)と大幅に黒字化しました。フジテレビジョンにおいて、前年の落ち込みから地上波テレビ広告収入が大きく回復し、ネットタイム、ローカルタイム、スポットの全区分で増収となったほか、動画配信サービス「FOD」の課金収入や海外等への配信権販売が伸長しました。さらに、ポニーキャニオンがアニメ作品の海外販売や音楽・映像配信の拡大により黒字転換したほか、ニッポン放送やBSフジも好調に推移しました。

 一方で、都市開発・観光事業は減収減益となりました。売上高は前年同期比4.7%減の450億8,500万円、セグメント利益は同11.0%減の74億4,300万円にとどまりました。サンケイビルによるビルや住宅の売却は概ね計画通り推移したものの、グランビスタ ホテル&リゾートにおいて前年の関西万博開催に伴う反動減や訪日観光客数の前年割れ、物価高・人件費などのコスト上昇が重なり、ホテル事業の収益を圧迫しました。

 2026年6月末時点の財政状態は、総資産が前期末比105億6,900万円減の1兆4,541億5,800万円、純資産が同73億2,700万円減の5,541億3,900万円となりました。配当金の支払いなどにより純資産はやや減少したものの、自己資本比率は37.1%(前期末は37.3%)と概ね安定した水準を維持しています。

 2027年3月期の通期連結業績予想については、従来の計画を据え置いています。通期の売上高は6,257億円(前期比13.4%増)、営業利益は401億円、経常利益は383億円、親会社株主に帰属する当期純利益は261億円(同301.6%増)を見込んでいます。年間配当予想についても200円(中間100円、期末100円)を変更していません。なお、同社は都市開発・観光事業への外部資本導入の検討を進めているものの、手法や時期が未定であるため通期予想には織り込んでいないとしています。

 今回の決算では、地上波広告の回復に加え、FODやアニメ、音楽配信といったデジタル・コンテンツ領域の伸びが全社業績のV字回復を力強く支えました。都市開発・観光事業ではコスト増加や反動減の影響が続く中、今後は主力のメディア・コンテンツ事業において配信やコンテンツ販売を含めた好調な収益ペースを継続できるかが、通期計画の達成に向けた焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)