ワタミ、純利益3.2倍 外食好調も宅食の原材料高で営業減益

2026年08月14日 16:44

今回のニュースのポイント

ワタミが14日発表した2027年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比9.3%増の241億5900万円、営業利益が同7.1%減の10億5800万円、経常利益が同193.6%増(約2.9倍)の19億7800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同221.9%増(約3.2倍)の16億2100万円となりました。 国内外食事業や海外事業が伸ばし増収となった一方、主力の宅食事業が原材料高などの影響で減益となり、本業の利益を示す営業利益は小幅な減益となりました。一方で、前年同期の為替差損が差益へ好転したことや助成金収入の増加といった営業外損益の改善により、経常利益・純利益は大幅な増益を記録しています。2027年3月期の通期連結業績予想および配当予想については非開示・未定としています。

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 ワタミが14日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比9.3%増の241億5900万円、営業利益が同7.1%減の10億5800万円、経常利益が同193.6%増(約2.9倍)の19億7800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同221.9%増(約3.2倍)の16億2100万円となりました。売上規模の拡大と営業外損益の好転により、最終利益が前年同期の5億300万円から16億2100万円へ拡大する一方で、営業利益は減益という結果となっています。

 営業利益が減益となるなか、全社売上高の4割強を占める主力の「宅食事業」も増収減益となりました。同事業は、2025年10月に投入した75歳以上の後期高齢者向けお食事「好い日の御膳」などの新商品展開が奏功し、調理済み商品の累計お届け数が前年同期比15.1%増の1596万6000食へと拡大しました。これにより同事業の売上高は前年同期比9.3%増の107億9000万円へと伸びたものの、原材料高などの影響が響き、セグメント利益は同12.2%減の9億7900万円となりました。

 「国内外食事業」は増収増益の推移を見せました。売上高は前年同期比6.6%増の96億1500万円、セグメント利益は同13.4%増の5億8300万円となりました。期中に6店舗を出店、2店舗を退店し、6月末の店舗数は521店舗となりました。「ミライザカ」「鳥メロ」などの居酒屋業態や「焼肉の和民」「かみむら牧場」、テイクアウトの「オリーブチキン」、「TGIフライデーズ」、SUBWAY事業など多様な業態展開を進めるとともに、継続的な固定費削減や生産性向上への取り組みが進んでいます。

 「海外事業」も増収増益となりました。売上高は前年同期比13.2%増の29億4300万円、セグメント利益は前年同期の800万円から1億300万円(同1216.3%増)へと伸長しました。期中に10店舗を出店して6月末店舗数は91店舗となり、国内事業との商品開発連携やスクラップ・アンド・ビルドの推進が寄与しました。なお、米国の連結子会社Watami US Corpを通じてOnigilly, Inc.の株式を取得し、Onigillyとその子会社2社を新たに連結対象としています。また、当第1四半期連結累計期間において海外事業で13億6800万円ののれん(暫定額)が発生しています。

 営業利益が11億3900万円から10億5800万円へと7.1%減少したにもかかわらず、最終利益が3.2倍へと増加した背景には営業外損益の好転があります。前年同期に5億200万円計上していた為替差損が、当期は逆に4億7400万円の為替差益へ転換しました。加えて助成金収入も前年同期の1400万円から3億700万円へと増加し、営業外収益全体が前年同期の2億9400万円から11億4900万円へと膨らみました。営業利益が減少する一方、為替差損から為替差益への転換や助成金収入の増加など、営業外損益の改善が経常利益および純利益の増加に寄与しました。

 その他の事業では、「環境事業」が売上高前年同期比23.2%増の5億400万円、セグメント利益が同58.6%減の4700万円となった一方、「農業」は売上高が同47.8%増の2億900万円、セグメント損失は6800万円(前年同期は8300万円の赤字)となり赤字幅が縮小しています。

 2027年3月期の通期連結業績予想について、同社は数値を非開示としています。中東やウクライナを巡る紛争などの地政学的リスクや世界経済に及ぼす不確実性により、合理的算出が困難であるためとしています。普通株式の年間配当予想についても現時点では未定としています。

 国内外食や海外事業の成長で増収を果たしたものの、宅食事業の原材料高などが響き営業減益となったワタミの第1四半期決算。営業外損益により純利益は3.2倍へ拡大したものの、今後は外食業態の成長や米国事業の展開とともに、宅食事業における原材料高への対応と収益動向が注視されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部)