今回のニュースのポイント
白鶴酒造は21日、2024年12月に承継した「神戸ワイン」事業で醸造設備を刷新し、17日から2026年産ワインの仕込みを開始したと発表しました。約40年使用されてきた従来設備は年間最大1,000トンのぶどう処理に対応する規模だったのに対し、現在の処理規模は年間約150~200トンとなっています。新設備では発酵タンクを従来の1基あたり30kLから10kLへ小型化し、搾汁機も最小処理量を7トンから3トンへ変更。現在の処理規模に合わせた小規模・少量仕込みに対応し、高品質はワイン造りが可能な体制を整えました。
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日本酒大手の白鶴酒造は8月17日、神戸市西区の神戸ワイナリーで2026年産「神戸ワイン」の仕込みを開始しました。2024年12月に一般財団法人神戸農政公社から製造・販売事業を譲受して以来、2年目となる今年は、新たに導入した醸造設備を使用した初めての仕込みとなります。初日は神戸市内で収穫された白ぶどう品種「シャルドネ」約10トンを仕込み、2026年のワイン生産予定量はブランデー原料を含めて約130kLとしています。
今回の設備刷新で注目されるのは、現在のぶどう処理規模に合わせた設備の小型化です。白鶴酒造の発表によると、既存設備は約40年前に整備されたもので、収穫量の最盛期にあたる年間最大1,000トンのぶどう処理を想定した能力を備えていました。しかし、現在のぶどう処理量は年間約150~200トンで推移しています。従来使用していた1基30kLの大型タンクでは、現在の生産規模に合わせた小規模な醸造に対応しにくいという課題がありました。
そこで新設備では、各タンクで温度管理が可能な10kLのサーマルタンク19基を新たに導入しました。これにより品種や区画ごとの少量仕込みが可能となり、発酵管理の精度向上につながります。
仕込みの入り口となるぶどう搾汁機も小型化されています。従来は1回あたりの最小処理量が約7トン必要でしたが、新導入のクローズド型搾汁機では最小処理量が約3トンから対応可能となりました。これにより、品種やロットごとの特性に応じて少量ずつ仕込めるようになり、上質なぶどうのみの搾汁が可能となるため、高付加価値ワインへの対応が可能となります。
さらに、収穫後のぶどうの品質維持を図るため冷蔵倉庫も刷新されました。従来の定温倉庫では約20℃で保管していましたが、新たな冷蔵設備では2℃前後での温度管理が可能となりました。これにより原料ぶどうの品質を保ったまま保管することが可能になり、品質保持期間が延びることで仕込み時期の調整もしやすくなります。原料品質の安定化を通じてワイン品質の向上が期待されます
原料面では、2026年のぶどう収量見込みとして、神戸市西区で約120トン、神戸市北区で約80トン、西区の神戸ワイナリーに隣接する神戸農政公社の圃場で約10トンの合計約210トンを見込んでいます。「神戸産ぶどう100%」の使用を継続し、ぶどう栽培は市内の生産農家と神戸農政公社が担い、白鶴酒造は神戸農政公社を通じて原料ぶどうを購入し、製造・販売を行っています。
同社が示す商品ポートフォリオでは、スタンダード層(2,000円前後)に加え、アッパー層(3,000~5,000円)、プレミアム層(5,000~1万円)、フラッグシップ層(1万円以上)を設定し、今後、上位クラスの商品を検討しています。白鶴酒造 神戸ワイン事業部長の安元康一郎氏は「新しい設備での特長を最大限に活かしながら、生産者が手塩にかけたぶどう本来の個性や品質をより丁寧に引き出し、お客様に喜んでいただけるワイン造りに挑戦していきたい。」と意気込んでいます。
1983年に始まった神戸ワインは、自治体や農家、農政公社が約40年にわたり事業を維持してきました。2024年12月の事業承継から約1年8カ月。2白鶴酒造は今回の設備刷新を通じ、神戸産ぶどう100%の高付加価値ワイン開発を本格化させる方針だ。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













