偽ブランドなど輸入差止め138万点、上半期で過去最多 シール・ステッカー65万点に急増

2026年09月04日 16:04

財務省正面

財務省は2026年上半期、全国の税関による知的財産侵害物品の輸入差止めが138万6640点となり、上半期として過去最多を更新したと発表した。シール・ステッカーとホットアイマスクの2品目で全体の8割超を占めた。(写真は財務省)

今回のニュースのポイント

財務省が2026年9月4日に発表した上半期の税関における知的財産侵害物品の差止状況によると、差止点数は前年同期比225.7%増の138万6640点となり、上半期として初めて100万点を突破して過去最多となりました。件数も12.6%増の1万9568件で過去最多です。点数ベースの大幅増にはシール・ステッカー(約65.5万点)とホットアイマスク(約50.7万点)が大きく影響しており、この2品目で全体の8割超を占めました。

本文
 財務省は2026年9月4日、同年1〜6月(上半期)に全国の税関が差し止めた偽ブランド品などの知的財産侵害物品の状況(速報)を発表しました。輸入差止件数は前年同期比12.6%増の1万9568件、輸入差止点数は同225.7%増の138万6640点となりました。上半期の差止実績の公表を開始した1993年以降、全34回の中で件数・点数ともに過去最高を更新し、点数は上半期として初めて100万点を突破しました。1日平均では108件、7660点を差し止めた計算になります。

 差止案件(件数)の伸びが12.6%増だったのに対し、差し止めた物品の個数(点数)は前年同期の42万5715点から3倍超に増えました。背景には、特定品目の差止点数の大幅な増加があります。

 品目別の差止点数では、「その他」に含まれる「シール、ステッカー」が前年同期比461.0%増の65万5436点となり、全体の47.3%を占めました。件数でも4279件(前年同期比2608.2%増)となりました。さらに「ホットアイマスク」が50万7168点(前年同期は差止実績なし)に達し、全体の36.6%を占めました。これら2品目の合計(116万2604点)だけで全体の約83.8%に達しており、点数ベースの大幅増を大きく押し上げる結果となりました。

 一方で、従来差止めが目立っていた品目の件数は減少傾向を見せています。衣類は4177件(前年同期比39.1%減)、バッグ類は2960件(同30.6%減)、靴類は1635件(同13.4%減)となりました。他方で、携帯電話及び付属品は2313件(同152.8%増)と増加しており、品目ごとに動向の濃淡が現れています。

 仕出国(地域)別では、中国を仕出しとする物品が件数で1万6026件(構成比81.9%)、点数で122万4161点(同88.3%)と引き続き最多となりました。なお、この統計は商品の原産国を示すものではなく、日本へ向けて発送された仕出国ベースの集計です。件数では中国に次いでシンガポール(1027件、5.2%)、ベトナム(764件、3.9%)が続いています。

 輸送形態別では、差止件数で郵便物が78.2%(1万5297件)を占める一方、点数では一般貨物が80.1%(111万1115点、前年同期比278.6%増)を占めており、件数と点数で構成が大きく異なる結果となりました。

 財務省は、使用や摂取によって健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品として、化粧品や食品、電池などの輸入差止めも続いているとしています。化粧品は差止件数が430件(前年同期比127.5%増)、差止点数が8909点(同234.2%増)となりました。

 知的財産別では、偽ブランド品などの商標権侵害物品が1万7366件で、件数ベースの構成比は86.1%と大半を占めました。点数では商標権が55万8357点(構成比40.3%)となったほか、デザインを模倣した意匠権侵害が51万3167点(同37.0%、前年同期比1266.5%増)と大きく増加しています。

 2026年上半期の知的財産侵害物品の輸入差止めは、件数・点数ともに過去最高を記録しました。全体の8割超をシール・ステッカーとホットアイマスクが占める一方、衣類やバッグ類の差止件数は前年同期を下回るなど、品目ごとに異なる動きがみられました。財務省は、化粧品や食品、電池など、使用や摂取によって健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品の輸入差止めも続いているとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)