北海道千歳市に建設されたフルヤ金属の「新千歳工場」。総投資額は約45億円で、半導体製造装置向け温度センサーや石英保護管などの生産能力を従来比約2倍に引き上げる計画。2026年秋の稼働、2027年春の操業開始を予定している。(画像:フルヤ金属リリースより)
今回のニュースのポイント
貴金属・半導体部材大手のフルヤ金属は9月15日、北海道千歳市に建設した「新千歳工場」で9月14日に竣工式を実施したと発表しました。総投資額は約45億円。半導体製造装置向け温度センサーや石英保護管などの生産能力を従来比約2倍に引き上げる計画です。建物自体は2026年7月に完成(竣工)しており、現在は設備搬入などの準備を進めています。2026年秋の稼働、2027年春の操業開始を予定しています。
本文
貴金属や半導体関連部材の製造を手掛けるフルヤ金属は2026年9月15日、北海道千歳市に建設した新たな生産拠点「新千歳工場」において、9月14日に竣工式を執り行なったと発表しました。総投資額は約45億円となっています。
新千歳工場は、北海道千歳市流通二丁目の「千歳流通業務団地」内に立地します。敷地面積は約1万5000平方メートル(1万5061.16平方メートル)、延床面積は約6400平方メートル(6413.45平方メートル)です。同工場で手掛けるのは、半導体製造装置向け温度センサー(熱電対)や、高純度・高精度の石英保護管を中心とした石英ガラス製品です。半導体製造の拡散工程などでは1000℃を超える高温環境下での精密な温度管理が求められ、計測用熱電対を保護する石英管が不可欠となります。同社は新工場の導入により、これら温度センサーや石英保護管などの生産能力を従来比約2倍へ増強する方針です。
新拠点のもう一つの目的が、茨城県にある「つくば工場」との機能共有によるBCP(事業継続計画)体制の強化です。つくば工場で製造する貴金属熱電対素線と、新千歳工場で製造・加工する石英保護管を組み合わせる生産・供給体系を整えるとともに、新千歳工場では、つくば工場で逼迫していた生産機能の拡張・集約も進めます。
新工場は2025年3月に着工し、2026年7月に建物が竣工しました。現在は設備や備品の搬入といった稼働準備が進められており、会社側は2026年秋から稼働を開始し、2027年春の操業開始を予定しています。
千歳市周辺では、次世代半導体の量産拠点整備を進めるラピダスをはじめ、半導体関連産業の集積やサプライチェーンの形成が進んでいます。フルヤ金属も今回の新工場設立にあたり、千歳市が目指す産業集積(「北のシリコンバレー」構想)や地域内サプライチェーンの構築への貢献を掲げています。
半導体そのものの製造拠点だけでなく、製造装置や高機能部材に至るサプライチェーン全体の集積が焦点となる北海道・千歳エリア。約45億円を投じた新拠点が2026年秋の稼働、2027年春の操業開始を経て、つくば工場との相互補完体制のもとでどのような生産体制を確立していくかが今後の確認点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













