Reckitt、米国に最大6億ドル投資 OTC医薬品の生産能力拡大、R&D新拠点も

2026年09月21日 12:31

医薬品製造イメージ

Reckittは米国事業に複数年で最大6億ドルを投資する。ノースカロライナ州ではOTC医薬品工場への投資計画を拡大し、Mucinexの錠剤・液剤の生産能力やMove Freeの生産量を増やす。完成すれば同社にとって米国最大のOTC製造施設となる予定。(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

英日用品・ヘルスケア大手のReckitt(レキット)は9月16日、米国事業の変革に向け、複数年で最大6億ドル(約900億円)を投資すると発表しました。対象はニュージャージー州とノースカロライナ州の2拠点です。ノースカロライナ州では建設中のOTC(一般用)医薬品工場の投資計画を拡大し、同社にとって米国最大のOTC製造施設として2027年上期の稼働を目指します。ニュージャージー州では商業部門と研究開発(R&D)機能を統合する新たな科学・イノベーションセンターを着工します。

本文
 英日用品・ヘルスケア大手のReckitt(レキット)が、米国内における研究開発および製造基盤の増強に向けた大型投資に乗り出します。同社が9月16日に公表したプレスリリースによると、米国事業の変革と長期的な成長を目指し、複数年で最大6億ドルを投じる計画を発表しました。同社は現在、米国内に7箇所の製造拠点と3箇所の科学・イノベーションセンターを置き、4000人を超える従業員を雇用しています。今回の最大6億ドルの投資枠組みは、ニュージャージー州とノースカロライナ州の主要2拠点に振り向けられます。

 産業・供給網の観点から最大の焦点となるのが、ノースカロライナ州ウィルソンで進行しているOTC(一般用)医薬品製造施設への投資です。同社は今回、同施設に対する当初の投資計画を拡大することを決定しました。追加投資により施設規模を拡張し、将来的な生産能力の追加や新たな製造機能を受け入れる柔軟性を確保します。本工場が完成すれば、同社にとって米国最大のOTC医薬品製造施設となる予定で、開業時期は2027年上期を見込んでいます。

 このノースカロライナ新工場では、具体的な主力製品の増産体制が整えられます。風邪やせきに対応する主力OTC医薬品ブランド「Mucinex(ミューシネックス)」の錠剤および液剤について生産能力を拡大するほか、関節ヘルスケアサプリメントブランド「Move Free(ムーブフリー)」についても生産量を増やす計画です。MucinexやMove Freeなどの米国内での製造能力を拡大する設備投資となります。

 もう一方の投資先であるニュージャージー州パーシパニーでは、商業部門と研究開発機能の集約が進められます。同社は同地に北米キャンパスを移転して商業・オペレーション部門を配置してきましたが、次のフェーズとして新たな「科学・イノベーションセンター」を着工します。新センターでは、消毒、微生物学、表面ケア、ランドリーケア、パーソナルケアなどの分野を対象に研究開発が行われ、「Lysol(ライゾール)」を含む製品群の研究開発を担う拠点となります。Reckittは、R&Dや科学機能、商業部門を同じキャンパスに集約し、製品開発から市場投入までの連携を強める考えです。

 同社は今回の最大6億ドルの投資について、米国内での製品イノベーションの加速やヘルスケア製品へのアクセス拡大に加え、供給網(サプライチェーン)のレジリエンス強化を主要な目的に掲げています。なお、今回の発表では最大6億ドルのうち各拠点へ割り当てられる具体的な金額の内訳や、ノースカロライナ工場における最終的な生産台数・数量の明細までは示されていません。2027年上期の開業に向け、各拠点における具体的な設備投資の進捗や生産能力の拡張規模が今後の確認点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)