日銀の刈込平均、8月2.16%に上昇 値上がり品目74%、物価上昇なお広がる

2026年09月25日 17:04

画・消費税増税前、駆け込み消費。3人に1人がまとめ買い予定。日用品が6割。

スーパーの食品売り場。日銀の2026年8月の消費者物価コア指標では、前年同月比で価格が上昇した品目の割合が74.29%となり、刈込平均値も2.16%に上昇した。(画像は資料写真)

今回のニュースのポイント

日本銀行が公表した消費者物価のコア指標データによると、2026年8月の刈込平均値は前年同月比2.16%上昇しました。7月の2.03%から伸びが拡大し、4月を起点に4カ月連続で上昇率が高まりました。前年比で価格が上昇した品目の割合も74.29%(7月は72.40%)へ拡大し、下落品目割合(21.17%)との差は53.12ポイントへ広がりました。また、学校給食無償化やエネルギー負担緩和策などの「特殊要因」を日銀が試算して除いた指数では、生鮮食品を除く消費者物価が8月に2.6%上昇しています。

本文
 日本銀行は、物価の基調的な変動を把握するために定期算出している消費者物価(CPI)のコア指標データを更新しました。変動の大きい一部品目を除外した「刈込平均値」の2026年8月の改定値は、前年同月比2.16%の上昇となりました。2026年4月の1.66%を起点に、5月(1.71%)、6月(1.80%)、7月(2.03%)と4カ月連続で上昇率が拡大しており、2カ月連続で2%を超える水準で推移しています。

 品目ごとの広がりを示す指標でも価格上昇の動きが確認されます。前年同月と比べて価格が上昇した品目の割合は8月に74.29%となり、7月の72.40%から1.89ポイント上昇しました。一方で価格が下落した品目の割合は21.17%(7月は23.25%)へ低下し、上昇品目比率から下落品目比率を引いたディフュージョン・インデックス(DI)は53.12ポイントへ拡大しました。前年同月比で価格が上昇した品目がなお全体の7割を超えている状況が示されています。

 ただし、基調を示す他の指標をみると上昇のペースには違いが存在します。価格変化率のウエイト順で中央に位置する「加重中央値」は7月の1.08%から8月は1.54%へ上昇した一方、分布上で最も頻度の高い変化率を示す「最頻値」は7月の1.4%から8月は1.3%へとわずかに低下しました。指標によって水準や方向にばらつきがあり、物価基調の強さを一概に捉えにくい側面も併存しています。

 さらに日銀は、政府による政策的要因などが消費者物価に与える一時的な影響を試算して取り除いた「特殊要因調整後」の指数も公表しています。この特殊要因には、消費税率変更や旅行支援策のほか、2026年4月実施の学校給食無償化を含む教育無償化政策、ガソリンおよび電気・ガス料金の負担緩和策などが含まれます。

 これらの特殊要因を除いた8月の指数をみると、「生鮮食品を除く指数」は前年同月比2.6%上昇(7月は2.3%)と伸びが拡大しました。「生鮮食品およびエネルギーを除く指数」は2.2%上昇(7月と同水準)、「食料およびエネルギーを除く指数」は1.8%上昇(7月は1.6%)となりました。

 特殊要因調整後であっても生鮮除く指数(2.6%)や生鮮・エネルギー除く指数(2.2%)が2%を超えているのに対し、食料まで除いた指数(1.8%)との間には一定の乖離がみられます。政策による押し下げ効果等を除いても物価上昇が続いている一方で、食料を含むかどうかによって上昇率に差があることも8月の指標から確認できます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)