EIB、ルーマニア1.3GW太陽光に1億ユーロ融資 総投資7.28億ユーロ

2026年10月01日 09:01

EU太陽光発電所と送電網の風景

欧州投資銀行(EIB)は、ルーマニアで開発される計画容量約1.3GWpの太陽光発電プロジェクト「Dama Solar」に1億ユーロを融資する。プロジェクトの総投資額は7億2800万ユーロ(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

欧州投資銀行(EIB)は9月30日、Rezolv Energyがルーマニア西部で開発する大型太陽光発電プロジェクト「Dama Solar」に対し、1億ユーロの融資を実施すると発表しました。同プロジェクトの総投資額は7億2800万ユーロ、計画上のピーク容量は約1.3GWpに達します。今回のEIB融資はEUの政策投資プログラム「InvestEU」の支援を受けたものであり、事業者側はより広範な資金調達パッケージを支える「アンカーチケット」として重要な役割を果たしたと説明しています。さらに発電容量のうち520MWについて15年間の差額決済契約(CfD)を確保しており、EIB融資を含む資金調達と520MWを対象とする15年間のCfDを組み合わせています。

本文
 欧州投資銀行(EIB)は9月30日、エネルギー開発会社Rezolv Energyがルーマニア西部アラド県で開発を進める大型太陽光発電事業「Dama Solar」に対し、1億ユーロの融資を行うと発表しました。今回の金融支援は、ルーマニアの再生可能エネルギー拡大や温室効果ガス排出削減、エネルギー安全保障の強化を支える投資枠組みの一環として実施されます。

■ 総投資7.28億ユーロ、計画容量1.3GWp

 Dama Solarは、ルーマニア西部アラド県に建設が計画されている大規模な太陽光発電プロジェクトです。

 事業全体の総投資額は7億2800万ユーロ、計画上のピーク容量は約1.3GWp(ギガワットピーク)を見込んでいます。稼働後は、年間で28万世帯超、人数換算で約100万人に相当する電力需要を賄える発電量を見込んでいます。生み出された電力は、ルーマニアの高圧電力網に接続し、同国の送電網へ供給される計画です。

■ EIBが1億ユーロ、InvestEUが支援

 今回の金融支援で中心的な役割を果たすのが、EIBによる1億ユーロの融資です。この融資は、EUの持続可能な投資および政策推進を支援するプログラム「InvestEU」による裏付けを受けて提供されます。

 事業者のRezolv Energyは、EIBからの1億ユーロ融資について、より広範な資金調達パッケージを支える「アンカーチケット」として重要な役割を果たしたと説明しています。

■ 520MW、15年間のCfDを確保

 Dama Solarの事業計画では、資金調達の枠組みに加えて電力売買に関するリスク管理の仕組みも導入されています。

 同プロジェクトでは、全発電容量のうち計520MW(メガワット)分について、15年間にわたる差額決済契約(CfD:Contract for Difference)を2件確保しています。CfDは市場価格との差額を調整する仕組みで、市場価格の変動リスクを抑える役割を持ちます。なお、残りの発電電力は、市場への供給に加え、商工業(C&I)顧客に長期契約を通じて供給する計画です。

■ 建設ピーク時に約1500人

 プロジェクトに伴う地域経済や雇用への影響についても見通しが示されています。

 今後3年間にわたる建設期間において、工事がピークを迎える時期には約1500人が現場に従事する見込みです。なお、これは建設工事期間中のピーク時における従事者数の試算であり、完成後の直接的な恒久雇用創出数を意味するものではありません。

■ 政策金融でエネルギー設備投資を支援

 Dama Solarは、ルーマニアの再生可能エネルギー拡大や温室効果ガス排出削減、エネルギー安全保障の強化を支えるプロジェクトと位置付けられています。大型再生可能エネルギー事業の推進には、単なる技術的な構築だけでなく、巨額の設備投資を支える金融枠組みやリスク管理手法の組み合わせが用いられます。

 総投資額7億2800万ユーロ、計画容量約1.3GWpのプロジェクトでは、InvestEUの支援を受けたEIB融資を含む資金調達と、520MWを対象とする15年間のCfDが組み合わされています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)