今回のニュースのポイント
米高融点金属加工大手のElmet Technologies(エルメット・テクノロジーズ)は9月30日、米国の国防後方支援庁(DLA)から約3600万ドル(約56億円)の調達契約を獲得したと発表しました。米国家防衛備蓄(NDS)向けに、ジェットエンジン部品などの航空宇宙用途に使われるTZM合金(ビレット、棒材、インゴット)および特殊なモリブデン・タングステンワイヤーを供給します。同社に対しては、米国防当局による4億5000万ドルの投資コミットメントや最大20億ドルの長期調達枠が公表されており、今回の3600万ドル案件はそれらとは異なる新規の調達契約として位置付けられます。
本文
米国の高融点金属メーカーであるElmet Technologiesは9月30日、米国の国防後方支援庁(DLA)から、国家防衛備蓄向けの重要材料供給として約3600万ドルの契約を受注したと発表しました。本契約に基づき、同社はTZM合金のビレット、棒材、インゴット、ならびに特殊なモリブデン・タングステンワイヤーを製造し、国家防衛備蓄へ納入します。これらの材料は、ジェットエンジン部品など、高い性能が求められる航空宇宙用途に使用されます。
今回の3600万ドル契約は単独の政府調達契約であり、同社が9月14日に発表した最大20億ドル規模の契約とは異なる別個の調達案件であることが明記されています。Elmetによると、米国防当局は同社に対して総額4億5000万ドルの投資コミットメントを行っています。この投資枠は、米国内(メイン州、ミシガン州、オハイオ州)の製造能力拡大にとどまらず、重要原料への長期アクセス確保や、米国・オーストラリア・スペインにおける採掘・処理能力の強化などに充てられる計画です。
さらにDLAは、国家防衛備蓄向けのタングステン精鉱およびタングステン酸ナトリウムを対象として、Elmet Technologiesと契約上限(ceiling value)が最大20億ドルのIDIQ(数量・納入時期未確定)長期調達契約を締結しています。同契約には1億5000万ドルの保証された資金コミットメントが含まれています。
米政府はこれらの施策を通じ、4億5000万ドルの投資コミットメントによる原料確保や採掘・処理・製造能力の強化を進める一方で、最大20億ドル規模の長期IDIQ契約や今回の約3600万ドルの個別調達契約を組み合わせ、戦略金属の供給基盤の整備と国家防衛備蓄の拡充を進めています。
今回の契約は、国家防衛備蓄向けにTZM合金やモリブデン・タングステンワイヤーを供給する、約3600万ドルの政府調達となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













