インフィニオン、タイに半導体後工程拠点 約1000人規模へ、車載・産業向け供給を強化

2026年10月02日 10:39

半導体工場イメージ

半導体製造拠点のイメージ。インフィニオンはタイ・バンコクに新たな後工程製造拠点を開所し、現在約350人の人員を約1000人体制まで拡大する計画だ(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

ドイツの半導体大手インフィニオン・テクノロジーズは10月1日、タイ・バンコクに同社として最新の半導体後工程製造拠点を正式に開所したと発表しました。新拠点では半導体パッケージの組立・テストおよびウェハテストを担い、自動車、産業、エネルギーインフラ向け半導体の供給体制を増強します。現在約350人が勤務しており、最初の製造棟であるモジュールAの本格立ち上げに伴い約1000人体制まで拡大する計画です。また、将来的な需要増に応じて最大5つの製造モジュールまで拡張可能な設計となっています。

本文
 ドイツのパワー半導体・車載半導体大手インフィニオン・テクノロジーズ(Infineon Technologies)は10月1日、タイの首都バンコクに新たな半導体後工程製造拠点を正式に開所したと発表しました。

 半導体の安定供給に向けた投資といえばシリコンウェハに回路を形成する「前工程」に注目が集まりがちですが、チップをパッケージ化してテストを行う「後工程」の生産能力確保もグローバル供給網の強化において重要な要素となっています。インフィニオンはタイの新拠点を通じて後工程の生産能力を追加し、同社の前工程能力の継続的な拡張を補完するとともに、グローバルな製造ネットワークの地域分散と強化を図ります。

■約350人から1000人体制へ――開所と段階的な生産拡大

 今回開所したバンコクの新拠点では、すでに約350人が勤務しています。同社は最初の製造棟であるモジュールAの本格的な立ち上げに伴い、人員を約1000人体制まで拡大する計画です。現地での高品質な雇用を創出しつつ、量産体制の構築を進めます。

■最大5モジュールまで拡張可能な拠点設計

 同拠点は段階的な拡張(phased expansion)を想定して設計されており、現在立ち上げを進めているモジュールAを起点に、将来的には最大5つの製造モジュールまで拡張できるとしています。長期的な需要増に合わせて柔軟に生産能力を追加できる体制を整えています。

■高度な自動化とデジタル製造基盤の導入

 新拠点は高度な自動化技術とデジタル製造基盤(digital manufacturing backbone)を採用しています。同拠点は半導体の後工程全般に加え、ウェハテストにも対応します。高度なクリーンルームや組立・テスト設備を備え、高水準の自動化によって大規模で効率的かつ安定した生産を支えるとしています。

■車載・産業・エネルギーインフラ分野への供給

 タイ新拠点から供給される半導体製品は、自動車、産業用機器、エネルギーインフラ分野に向けられます。同社はこれらの分野への製品供給を通じて、デジタル化、電動化、エネルギー転換に伴う長期的な半導体需要に対応していくとしています。

■前工程の増強を後工程から補完し、製造網を多角化

 インフィニオンは今回開所したタイ拠点について、前工程での製造能力増強を後工程の側面から補完し、地域的に分散されたグローバルな製造ネットワークを強化・多角化(strengthens and further diversifies)するものとして位置づけています。同社は、地域をまたいだ製造ネットワークの多角化をさらに進め、顧客への供給能力と柔軟性を高めるとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)