ごみ問題は97.4%が重要視、循環経済の意味を知る人は13.4% 内閣府調査

2026年10月19日 17:38

画・2月の消費者態度、悪化に反転。雇用環境で大幅悪化の他、全ての指数でマイナス。

スーパーのレジで買い物をする人の様子。内閣府の世論調査では、ごみ問題を重要だと考える人が97.4%に上る一方、循環経済という言葉の意味を知る人は13.4%にとどまった。(写真はイメージ)

今回のニュースのポイント

内閣府が公表した「循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する世論調査(速報)」で、ごみ問題を重要だと答えた人は97.4%に達した一方、循環経済という言葉の意味を知っている人は13.4%にとどまることが分かりました。また、ごみ削減やリサイクルに取り組む人は85.4%に上るものの、衣服や家電などを所有せずに利用するサービスの直近1年間の利用経験は8.1%にとどまり、環境意識の高さと新しい概念やサービス利用の浸透度との間に開きがみられます。

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 日々の暮らしの中でごみを減らし、資源を大切に利用する姿勢が広くみられる一方で、廃棄物の抑制にとどまらない新たな経済活動の概念や利用形態については、生活者への浸透過程に差がみられます。内閣府政府広報室が10月16日に公表した「循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する世論調査(速報)」からは、高い環境意識の一方で、用語の理解や新しい消費形態の利用経験には届いていない実態が浮き彫りとなりました。

 本調査は、全国18歳以上の日本国籍を有する人3,000人を対象に、2026年8月20日から9月27日にかけて郵送法で実施されたものです。今回の速報値は、9月16日までに到着した1,474人(回収率49.1%)の調査票を集計したものとなります。

 調査によると、日頃の暮らしの中でごみの問題を「重要だと思う」(73.1%)および「どちらかといえば重要だと思う」(24.3%)と答えた人の合計は97.4%に達し、回答者の多くがごみ問題を重要視していることが示されました。これに対し、「循環経済(サーキュラーエコノミー)」という言葉について「言葉の意味を知っている」と答えた人は13.4%にとどまりました。「意味は知らないが、言葉は聞いたことがある」(23.3%)を合わせても36.7%であり、「聞いたことはない」が61.1%を占めています。循環経済とは、従来の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みに加え、資源投入や消費量を抑えつつ、製品の価値を長く維持・活用しながら付加価値を生み出す経済活動を指します。単なるリサイクルの延長にとどまらない概念ですが、その定義の理解はまだ一部に限られている状況です。

 一方で、日常的な環境配慮行動は広く浸透しています。日頃からごみを少なくする配慮やリサイクルを「いつも実施している」(21.3%)または「ある程度実施している」(64.1%)と答えた人の合計は85.4%に上りました。具体的な行動(複数回答)としては、「家庭で出たごみを種類ごとに分別して決まった場所に出す」(92.2%)や「ペットボトルなどを洗う」(80.5%)、「レジ袋をもらわない、買い物袋を持参する」(75.0%)、「詰め替え製品を使う」(74.8%)などが上位を占めています。

 これに対し、所有から利用への転換を伴う新しいサービスの利用状況は対照的です。直近1年間に衣服やバッグ、家具、家電などを所有せずに使うレンタル、サブスクリプション、シェアリングなどのサービス(レンタカーやシェアサイクル等の移動手段は除く)を「利用したことがある」と答えた人は8.1%でした。「利用したことはないが、サービスの存在は知っている」との回答は75.2%を占め、サービスの存在を知っていても、直近1年間には利用していない人が多いことが分かりました。

 また、再生材活用製品に対するイメージ(複数回答)では、「メーカーが環境に配慮している」(63.0%)や「購入で環境対策に貢献できそう」(47.0%)とポジティブに捉える人が多い一方、「品質が不安」(24.4%)や「衛生面が不安」(12.6%)といった懸念を抱く回答も一定数みられました。

 大量生産・大量消費型の社会から脱却し、循環型社会を形成する施策の推進については、「現在の生活水準(物質的な豊かさや便利さ)が変わらないなら、積極的に進めるべきだ」とする回答が55.1%で過半数を占めました。「生活水準を落としても進めるべきだ」(19.8%)や「生活水準が上昇するなら進めるべきだ」(20.8%)を上回り、生活の利便性や負担感との両立が重視されていることがうかがえます。

 環境配慮や資源循環への意向が根底にある中で、循環経済の考え方や具体的なサービスが、消費者の価格・品質・利便性の納得感とどのように噛み合っていくかが、今後の社会的な浸透に向けた一つのポイントとなりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)