今回のニュースのポイント
ANAホールディングスが2026年10月29日に発表した2027年3月期中間連結決算は、売上高が前年同期比17.5%増の1兆3,987億円となり、第2四半期として過去最高を更新しました。国際線旅客や貨物が好調に推移した一方、燃油費など営業費用の増加が響き、営業利益は同9.7%減の881億円にとどまりました。通期売上高予想は2兆8,700億円へ1,000億円上方修正したものの、下期の燃油高を見込み営業利益予想(1,500億円)は据え置きました。
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ANAホールディングスは2026年10月29日、2027年3月期第2四半期累計(中間期、2026年4~9月、日本基準・連結)の決算を発表しました。売上高は前年同期比17.5%増の1兆3,987億円(1兆3,987億3,400万円)に達し、第2四半期として過去最高を記録しました。一方、本業の儲けを示す営業利益は同9.7%減の881億円(881億6,000万円)、経常利益は同10.0%減の856億円(856億8,900万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は同11.8%減の670億円(670億8,600万円)となり、大幅な増収ながら営業減益となりました。
売上高をけん引したのは国際線旅客です。ANAブランドの国際線旅客収入は前年同期比21.2%増の4,920億円へ拡大しました。旺盛なインバウンド(訪日外国人)需要に加え、日本発のレジャー需要を的確に取り込んだことで、旅客数は同8.7%増の約467万人(467万2,567人)、利用率は3.0ポイント上昇の83.3%と高水準を記録しました。
国内線旅客(ANAブランド)は、旅客数が前年同期比0.0%増(微増)の約2,257万人(2,257万4,619人)とほぼ横ばいにとどまりました。一方、2026年5月に実施した運賃体系の刷新や高需要期における単価向上、タイムセールによる需要喚起などが寄与し、国内線旅客収入は同1.0%増の3,703億円を確保しました。利用率も同社開示の増減幅で1.2ポイント上昇し78.4%となりました。
貨物事業では高付加価値化が進みました。ANAブランドの国際線貨物収入は前年同期比34.4%増の1,168億円と大幅に伸長しました。国際線の貨物輸送重量は同0.8%減の36万661トンとわずかに減少したものの、AIや半導体関連といった高単価貨物の需要や北米向け需要を積極的に獲得したことが増収につながりました。
グループの貨物事業会社である日本貨物航空(NCA)は、貨物収入が前年同期比187.7%増の1,007億円となりました。ただし、同社は前年中間期の途中(2025年7月1日)から連結対象となったため、前年実績と単純比較できない期間差が含まれています。また、格安航空会社(LCC)のPeach(ピーチ)事業も訪日・レジャー需要が好調で、収入は前年同期比24.6%増の817億円と伸長しました。
旺盛な需要を取り込んで売上高が約2,083億円増加したにもかかわらず減益となった主因は、費用の急増です。当中間期の営業費用は前年同期から2,178億円増加して1兆3,105億円に達し、費用の増加額が増収額を上回りました。特に主力の航空事業では、燃油費などの増加が重荷となり、セグメント営業利益は同15.8%減の801億円へ後退しました。連結の売上高営業利益率は、前年同期の約8.2%から約6.3%へと約1.9ポイント低下しました。
こうした上期の動向を踏まえ、同社は2027年3月期の通期連結業績予想を修正しました。通期売上高予想は従来公表値(2兆7,700億円)から1,000億円引き上げ、前期比13.0%増の2兆8,700億円へ上方修正しました。しかし、営業利益予想は従来の1,500億円(前期比31.0%減)のまま据え置きました。
通期営業利益を据え置いた背景には、想定以上の燃油コスト増があります。中東情勢の緊迫化継続を踏まえ、同社は下期の算定前提を見直しました。米ドル円レートを従来の155円から160円へ、ドバイ原油を1バレル75米ドルから90米ドルへ、ジェット燃料指標であるシンガポール・ケロシンを1バレル90米ドルから150米ドルへと大幅に引き上げたことで、燃油費負担が当初計画を上回る見通しです。
なお、通期の親会社株主に帰属する当期純利益予想は、上期における資産売却実績を反映したことで、従来予想から30億円引き上げて990億円(前期比41.4%減)へ上方修正しました。普通株式の年間配当予想は1株あたり60円(中間配当30円、期末配当予想30円)を据え置いています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













