今回のニュースのポイント
沖縄電力が発表した2026年度中間決算は、売上高が前年同期比1.5%増の1,210億円となった一方、親会社株主に帰属する中間純損益は37億88百万円の赤字に転落しました。燃料価格上昇と燃料費調整のタイムラグによる約134億円の収支悪化や台風復旧の修繕費増が響きました。通期の純利益予想も従来の34億円から19億円へと引き下げられましたが、通期での黒字維持は見込んでいます。
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沖縄電力が2026年10月30日に発表した2026年度中間決算(2026年4~9月)は、連結売上高が前年同期比1.5%増の1,210億27百万円となりました。一方、利益面は大幅に悪化し、連結営業損益は22億36百万円の赤字、経常損益は31億76百万円の赤字に転落しました。親会社株主に帰属する中間純損益も37億88百万円の赤字となり、前年同期の70億33百万円の黒字から大きく落ち込みました。増収にもかかわらず利益が大幅に悪化する結果となりました。
連結経常利益が前年同期から約123億円悪化した主な要因について、会社側は燃料価格上昇や修繕費増加などを挙げています。主な利益影響額は、燃料価格上昇(単価要因)が約81億円の減益要因となったほか、台風復旧に伴う配電設備補修などによる修繕費増加が約20億円、その他費用増加が約20億円、総販売電力量減少が約8億円の減益要因となりました。その他の要因によるプラス約7億円があったものの、コスト増を補えませんでした。
沖縄電力によると、燃料費等調整額は3~5カ月前の燃料価格を基に算出されます。このため、燃料価格が上昇しても電気料金に反映されるまでに時間差が生じます。今回の中間期は、このタイムラグによる差損が約89億円となり、前年同期の約45億円の差益から約134億円の収支悪化となりました。この約134億円は、燃料費等調整額の収益影響を対象とした会社の試算値です。連結経常利益の増減分析で示された燃料価格上昇による約81億円の減益要因とは集計方法が異なるため、両者を合算することはできません。
販売電力量も減少しました。総販売電力量は前年同期比1.2%減の40億72百万kWh、小売販売電力量は同4.3%減の37億40百万kWhにとどまりました。特に家庭用を中心とする「電灯」需要が同10.4%減と落ち込みました。他事業者への契約切り替えに加え、前年より気温が低めに推移したことや台風影響が響きました。一方、卸売電力量は同56.9%増の3億32百万kWhへ拡大し、小売減少と卸売増加が対照的でした。
中間期の赤字転落を受け、通期の連結業績予想を修正しました。売上高は従来の2,388億円から2,446億円へ上方修正した一方、営業利益は74億円から50億円、経常利益は50億円から32億円、親会社株主に帰属する当期純利益は34億円から19億円へ引き下げました。燃料価格上昇に伴う燃料費や購入電力料の増加、台風による修繕費・人件費の増加が主因です。ただし、通期は黒字を維持する見通しです。
連結営業キャッシュフローは106億92百万円のマイナスとなり、前年同期の100億93百万円のプラスから転落しました。税金等調整前中間純利益の減少に加え、棚卸資産の増減額の影響が主因です。設備投資額は前年同期比25億18百万円増の164億36百万円となりました。一方、財務活動によるキャッシュフローは303億53百万円のプラスでした。有利子負債残高は前期末比313億24百万円増の3,515億59百万円となり、自己資本比率は25.0%から23.1%に低下しました。
年間配当は前期実績30円から20円増配となる1株50円(中間25円、期末予想25円)を予定しています。同社は安定的な継続配当を基本とし、連結純資産配当率(DOE)2.0%以上を維持する方針です。2025年度末には連結自己資本比率25%を達成し、2023~2025年度の財務基盤回復期間を終えたと説明しています。なお、今回の発表で配当予想が修正された事実は確認できません。
沖縄電力の中間決算は、燃料価格の急上昇が電力会社の業績に与える時間差の重さを示しました。燃料費調整制度があるものの、調達費用の急増が料金に反映されるまで数カ月のずれがあるため、一時的な差損を抱え込むことになります。販売電力量が減少する一方、燃料費負担が増加するという収益構造上の難しさが浮き彫りとなっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













