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積水化学工業の2027年3月期中間決算は、売上高が前年同期比11.4%増の7,017億円、営業利益が同33.0%増の604億円となり過去最高を更新しました。半導体向け高機能プラスチックスが好調で、原材料高を価格改善で吸収しました。通期営業利益予想は1,230億円へ80億円上方修正した一方、下期は需要前倒しの反動を想定します。ペロブスカイト太陽電池に95億円投資する一方、定置型リチウムイオン電池事業からは撤退します。
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積水化学工業が2026年10月30日に発表した2027年3月期第2四半期(中間期)連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比11.4%増の7,017億6百万円、営業利益が同33.0%増の604億39百万円となりました。経常利益は同25.5%増の614億18百万円、親会社株主帰属中間純利益は同9.7%増の347億91百万円でした。売上高、営業利益、経常利益はいずれも中間期としての過去最高を更新し、営業利益率は前年同期の約7.2%から約8.6%へと1.4ポイント改善しました。この好調な上期業績を受け、同社は通期の営業利益予想を従来の1,150億円から1,230億円へと80億円上方修正しました。
業績拡大をけん引したのは、半導体関連製品などを展開する高機能プラスチックス事業です。同事業の売上高は前年同期比18.2%増の2,642億円、営業利益は同35.1%増の383億円へと急伸しました。旺盛な半導体需要を捉えて製造工程用テープ「SELFA」や積層セラミックコンデンサ(MLCC)用材料が順調に拡大しました。ヘッドアップディスプレイ(HUD)用中間膜も伸長し、航空機関連需要やエアモビリティ分野の拡大も寄与しました。また、環境・ライフライン事業も管材製品の出荷増や価格改善により、売上高が同10.0%増の1,232億円、営業利益が同63.3%増の132億円と大幅な増益を達成しました。
上期の増益構造をみると、原材料高を販売価格の改善でしっかりとカバーした実態が示されています。営業利益の増減要因分析では、原材料価格の上昇が約143億円の減益要因となったものの、機動的な価格改善が約213億円の増益効果を生み出しました。さらに、高付加価値品の拡販や供給不安を背景とした市中在庫の積み増し需要を取り込んだことによる「数量・製品構成」の改善が約87億円押し上げました。原材料高が続くなかでも、価格転嫁と高付加価値品の伸長によってコスト増を吸収し、大幅な増益を実現しました。
通期の連結業績予想は、売上高を従来予想比826億円増の1兆4,910億円(前期比13.9%増)、営業利益を同80億円増の1,230億円(前期比15.5%増)へ引き上げ、過去最高を見込んでいます。ただし、当期純利益予想は760億円(前期比1.1%増)のまま据え置かれました。また、下期の営業利益計画は626億円と増益を見込むものの、4月時点の計画からは60億円減額されています。上期にみられた需要の前倒しや在庫積み増しの反動、市場環境の不透明感を織り込んでおり、上期の増益ペースがそのまま続くわけではありません。
次世代の成長に向けた事業選別も進展しました。フィルム型ペロブスカイト太陽電池事業では、耐荷重性の低い公共施設の屋根向けなどを中心に上期に4自治体・8件への納入実績を重ねました。同社は更なる性能向上とコスト削減を目指し、生産技術革新に向けて新たに95億円の投資を決定しました。堺工場100MW生産ライン(投資計画900億円)は順調に進捗しており、2027年度上期からの製品供給開始を予定しています。将来的には約2,200億円以上を投じる1GWラインへの増設も視野に入れています。
一方、定置型リチウムイオン電池事業(LB事業)については、収益性と将来性を見極めた結果、撤退を決定しました。過去販売分の不具合対応費用約51億円や撤退費用約26億円を含む合計77億円の特別損失を計上し、これが中間純利益の伸びを抑える要因となりました。配当予想は中間配当を41円とし、年間配当予想を前期比2円増配となる82円へ引き上げました。ペロブスカイト太陽電池への投資を進める一方、不採算事業から撤退するなど事業選別を進めており、既存事業の収益力を保ちつつ新規事業を早期に採算軌道へ乗せられるかが今後の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













