今回のニュースのポイント
ミスミグループ本社の2027年3月期中間決算は、売上高が前年同期比32.9%増の2,736億円、営業利益が同89.8%増の371億円となり過去最高を更新しました。AIデータセンター・半導体需要とデジタルモデル施策がけん引し、営業利益率は13.6%へ改善しました。増収率にはFictivの連結期間差が影響し、営業増益には為替による約59億円の押し上げ効果もありました。通期営業利益予想は780億円へ110億円上方修正され、年間配当予想も70円34銭へ増額されました。
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ミスミグループ本社が2026年10月30日に発表した2027年3月期中間連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比32.9%増の2,736億6百万円、営業利益が同89.8%増の371億32百万円となりました。経常利益は同82.2%増の370億58百万円、親会社株主帰属中間純利益は同78.9%増の250億37百万円に達しました。売上高と営業利益は四半期・半期ともに過去最高を更新し、営業利益率は前年同期の9.5%から13.6%へと4.1ポイント改善しました。この好業績を受け、同社は通期の営業利益予想を従来の670億円から780億円へ110億円上方修正しました。
業績拡大を力強くけん引したのは主力のFA(ファクトリーオートメーション)事業です。売上高は前年同期比50.2%増の1,092億円、営業利益は同135.5%増の190億円へ急伸し、利益率は11.1%から17.4%へ跳ね上がりました。AI関連投資に伴うデータセンターや半導体装置向けの設備投資需要を取り込み、自動ステージなどが大きく伸長しました。営業利益の増減分析をみると、売上数量の増加が約163億円、商品構成の改善が約30億円の増益効果をもたらしました。AI・DX投資(▲31億円)や組織強化(▲39億円)などの先行費用を、需要拡大による利益増が力強く吸収しました。
デジタルモデル施策も高成長を支えています。中間期の関連売上高は前年同期比66.2%増の455億円となりました。低価格帯の「エコノミーシリーズ」が同97.7%増の153億円と急拡大したほか、大口需要に対応する「D-JIT」が同38.6%増の86億円、オンライン加工受発注サービス「meviy」も北米事業統合影響を除くと同19.3%増と伸長しました。米国の「Fictiv」売上高は119億円(同153.5%増)となりましたが、前年同期は買収後の3カ月分のみの連結でした。一方、Fictivを除く既存事業ベースでも売上高は同30.1%増(現地通貨ベース21.8%増)と力強く成長しています。
地域別では、中国やアジア市場での通信・半導体需要の回復や米州でのFictiv連携などが寄与しました。ただし、海外売上の伸びには円安による換算効果も含まれており、営業利益に対する為替影響は約59億円の押し上げ要因となっています。また、間接材などを扱う流通のVONA事業も売上高1,158億円(同28.0%増)、営業利益125億円(同71.2%増)と大幅に伸長し、金型部品事業も売上高484億円(同13.9%増)、営業利益56億円(同34.3%増)と堅調に推移しました。
上期の進捗を踏まえ、同社は通期業績予想を上方修正しました。売上高は従来予想比330億円増の5,650億円(前期比28.0%増)、営業利益は同110億円増の780億円(前期比63.8%増)、純利益は同76億円増の524億円(前期比29.5%増)を見込んでいます。下期の想定レートは1ドル=155円等と設定しました。株主還元では累進配当方針に基づき、中間配当を33円61銭と決定し、期末配当予想も36円73銭へ引き上げました。年間配当予想は前期実績(52円98銭)から増配となる70円34銭を見込んでいます。
成長基盤の整備では、自動ステージ増産設備への46億円の投資に加え、北米製造拠点の設立、企業投資ファンド、人材育成基金など、合計約189億円規模の成長投資を打ち出しました。また、9月末には基幹システム「NEWTON」の全拠点導入も完了しました。ミスミの中間決算は、AI設備投資需要を捉えた数量増とデジタル施策の奏功が利益率向上に結び付いた姿を示しました。Fictivの連結期間差や円安の寄与を慎重に見極めつつ、北米投資とシステム基盤の刷新を持続的な収益成長へつなげられるかが今後の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













