今回のニュースのポイント
横河電機が2026年11月4日に発表した2027年3月期中間決算は、受注高が前年同期比21.7%増の約3,656億円、売上高が同5.8%増の2,982億29百万円、営業利益が同8.4%減の357億39百万円となりました。主力制御事業の粗利率悪化等で減益となった一方、AIデータセンター関連需要を背景に測定器事業が急伸しました。通期の売上高予想を6,290億円、営業利益予想を880億円へ上方修正し、年間配当予想92円は据え置きました。
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横河電機株式会社は2026年11月4日、2027年3月期の中間連結決算(日本基準)を発表しました。2026年4~9月期の連結業績は、受注高が前年同期比21.7%増の約3,656億円(前年同期は約3,004億円)、売上高が同5.8%増の2,982億29百万円(同2,819億96百万円)でした。一方、営業利益は同8.4%減の357億39百万円(同390億4百万円)、経常利益は同8.6%減の362億80百万円(同396億91百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は同21.5%減の230億65百万円(同293億89百万円)でした。売上高営業利益率は12.0%と前年同期の13.8%から低下し、増収減益となりました。しかし同社は、AIデータセンター向け測定器事業の急伸を背景に通期業績予想を上方修正しました。
当中間期の業績分析では、為替変動の影響を見極める必要があります。期中平均レートは前年同期の1米ドル=146.26円から159.90円へと13.64円の円安となりました。会社側の試算によると、為替変動は売上高を約208億円、営業利益を約52億円押し上げました。為替影響を除いたベースで見ますと、受注高は前年同期比12.9%増(約387億円増)となったものの、売上高は同1.6%減(約46億円減)、営業利益は同21.6%減(約84億円減)の減益となります。営業利益の増減分析では、為替影響を除く減収に伴う粗利減約22億円、粗利益率悪化約21億円、販管費増約42億円が下押し要因となり、為替の押し上げ効果を上回って減益に至りました。
事業セグメント別に見ますと、主力の制御事業は増収ながら減益でした。同事業の売上高は前年同期比4.3%増の2,759億12百万円(前年同期は2,644億80百万円)、営業利益は同17.3%減の298億27百万円(同360億83百万円)でした。為替影響を除くと売上高は同2.8%減、営業利益は同28.7%減となります。制御事業の受注高は約3,173億円と前年同期比12.6%増でした。地域別では、アジア(約1,081億円、前年同期比約216億円増)、北米(約288億円、約79億円増)、日本(約793億円、約73億円増)で受注を伸ばした一方、中東・アフリカ(約612億円、約41億円減)は反動減が見られました。サブセグメント別ではMaterialsの受注高が約1,216億円(同30.8%増)と伸長しました。
主力事業が苦戦するなか、測定器事業は急成長を遂げました。同事業の受注高は前年同期の約163億円から約473億円へと約310億円急増し、為替影響を除いた伸び率は161.1%に達しました。売上高は前年同期比40.7%増の213億28百万円(前年同期は151億56百万円)、営業利益は同105.9%増の61億68百万円(同29億96百万円)と倍増し、増収増益でした。急伸の背景にはAIデータセンター関連投資の活発化があります。光通信デバイスの性能評価を行う光測定器の大口受注が増加したほか、電源設備の性能評価ニーズを捉えた電力・波形測定器の引き合いも拡大しました。測定器事業の増益が制御事業の減益を一部補っています。なお、新事業他は売上高9億88百万円、営業損失2億57百万円でした。
足元の環境と測定器事業の急伸を踏まえ、同社は2027年3月期の通期連結業績予想を上方修正しました。通期売上高予想は従来予想(5月7日公表)の6,150億円から140億円引き上げ、前期比4.0%増の6,290億円に見直しました。営業利益予想は850億円から30億円増額の880億円(同6.6%増)、経常利益予想も850億円から30億円増額の880億円(同4.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益予想は585億円から20億円増額の605億円(同4.1%増)へ引き上げました。営業利益予想の引き上げ額30億円は測定器事業の予想増額(従来90億円から120億円へ)に対応し、制御事業の営業利益予想765億円は据え置かれています。通期の前提為替レートは1米ドル=150円で変更ありません。
株主還元につきましては、2026年9月30日を基準日とする中間配当を1株当たり46円とすることを同日の取締役会で決定しました。期末配当予想も46円を維持し、年間配当予想は前期実績(78円)から14円増配となる92円で据え置かれています。同社は中期経営計画「GS2028」のもと、CSV経営を進めています。中間期は為替影響を除いた実質ベースでの減収減益や制御事業の採算悪化が課題となったものの、測定器事業がAIインフラ需要を捉えて成長しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













