今回のニュースのポイント
ヤマトホールディングスが2026年11月4日に発表した2027年3月期中間決算は、営業収益が前年同期比0.0%増の9,068億54百万円とほぼ横ばいでした。輸送効率化により営業赤字は17億49百万円(前年同期は37億82百万円)へ縮小した一方、関係会社株式売却損などの特別損失により最終赤字は105億62百万円へ拡大しました。大口法人の荷動き停滞を背景に通期営業収益予想を230億円下方修正しましたが、各利益予想は据え置きました。
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ヤマトホールディングス株式会社は2026年11月4日、2027年3月期の中間連結決算(日本基準)を発表しました。2026年4~9月期の営業収益は前年同期比0.0%増(8,000万円増)の9,068億54百万円(前年同期は9,067億74百万円)とほぼ横ばいでした。営業損失は17億49百万円となり、前年同期の37億82百万円から20億33百万円の赤字縮小となりました。経常損失も8億26百万円と前年同期(37億47百万円の損失)から29億21百万円改善しました。一方、親会社株主に帰属する中間純損失は105億62百万円となり、前年同期(48億87百万円の損失)から赤字幅が約57億円拡大しました。業務効率化により営業赤字を圧縮したものの、特別損失計上が響き、最終赤字が拡大する対照的な結果となりました。
営業損益が改善した背景には、オペレーション効率化と価格適正化があります。物価高に伴う消費停滞や自然災害の影響を受け、大口法人を中心とする荷動きは鈍く、主力の宅急便・宅急便コンパクト・EAZYの取扱数量は前年同期比3.9%減の約9億1,600万個(916百万個)にとどまりました。一方、ネコポス・クロネコゆうパケットは同15.9%増の約2億5,100万個(251百万個)と伸長しました。同社は大口法人向けにプライシング適正化を進めるとともに、リアルタイムデータを活用した一元配車や集配体制の効率化を徹底しました。こうした取り組みにより、エネルギー価格などの上昇圧力が続くなかでも、営業費用は前年同期比19億52百万円減少し、営業赤字の縮小につながりました。
事業セグメント別の動向を見ますと、主力事業と法人向け事業で明暗が分かれました。宅急便を核とするエクスプレス事業は、外部顧客向け営業収益が前年同期比0.6%減の7,507億98百万円、セグメント営業損失が161億17百万円でした。前年同期の167億67百万円の損失から6億50百万円改善したものの、依然として赤字が続いています。これに対し、法人向け物流ソリューションを提供するコントラクト・ロジスティクス事業は、新規案件の獲得や全国9カ所の統合型拠点の展開が寄与し、営業収益が同3.5%増の823億51百万円、営業利益が前年同期比9億83百万円増の35億32百万円と増収増益でした。なお、グローバル事業は営業収益511億77百万円(同5.0%増)ながら営業利益44億45百万円(同1億45百万円減)と減益、モビリティ事業は営業収益113億73百万円(同9.6%増)、営業利益35億4百万円(同9億40百万円増)でした。
営業赤字や経常赤字が縮小した一方で最終赤字が拡大した主因は、特別損失の計上にあります。中間損益計算書における特別損失の合計額は104億86百万円に達し、前年同期の5億67百万円から急増しました。最大の要因は関係会社株式売却損80億87百万円を計上したことです。さらに、減損損失16億15百万円を計上しました。これらに固定資産除却損3億32百万円などが加わった結果、税金等調整前中間純損失は109億80百万円(前年同期は38億9百万円の損失)へ悪化しました。営業損益は前年同期から改善しましたが、関係会社株式売却損や減損損失などの特別損失が最終損益を押し下げました。
通期の連結業績予想については、売上高にあたる営業収益予想を下方修正しました。2027年3月期通期の営業収益予想は、従来予想(8月3日公表)の1兆9,180億円から230億円(1.2%)引き下げ、1兆8,950億円(前期比1.6%増)に見直しました。中間期実績の計画下振れや、下期も大口法人の取扱数量の伸び悩みが継続すると見込んだためです。一方、営業利益予想420億円(前期比48.4%増)、経常利益予想420億円(同59.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益予想160億円(同17.1%増)は据え置かれました。営業収益の減少分は、輸送効率化や集配コスト適正化を徹底することで相殺し、計画通りの利益水準を確保する方針です。
株主還元につきましては、2026年9月30日を基準日とする中間配当を1株当たり23円とすることを同日の取締役会で決定しました。期末配当予想も23円を維持しており、年間配当予想は前期実績と同額の1株当たり46円で変更ありません。同社は事業構造改革の一環として、国内線貨物専用機(フレイター)の運航を2027年6月を目途に完了させ、経営資源の再配分を進める方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













